悪玉コレステロールが動脈硬化のリスクを高める?!

動脈硬化の血管

高血圧の大きな要因となるのが動脈硬化です。動脈硬化が進んで高血圧ともなるため、双方に影響してくる関係です。
動脈硬化は、加齢によって進行していく血管の老化現象です。そのため、誰にでも起こるリスクはあります。
しかし、加齢以外に動脈硬化の進行を急速に早めてしまう要因があるのをご存知ですか?

動脈硬化の進行を早める最大の要因は「悪玉コレステロール」

動脈硬化は血管が弾力を失い、硬くもろくなる現象です。そのため、動脈硬化が進行すると、血管病全てのリスクが高まることになります。
そして、動脈硬化の恐ろしさは、突然死を招く危険性があるということです。
脳卒中心筋梗塞動脈瘤破裂などは、発症すると命に関わる危険な病気です。

そんな恐ろしい病気でもある動脈硬化を進行させる、最も大きな要因が悪玉の「LDLコレステロール」なのです。

血液中にLDLコレステロールが増加すると、血管壁に付着して血管内腔が狭くなり、動脈硬化を進行させるのです。
本来は、体の免疫機能が働いて、血液中のマクロファージ(白血球の一種)がコレステロールの処理を行います。しかし、コレステロールの量が増え過ぎると処理ができなくなり、コレステロールを泡のように包み込んだ泡沫細胞となって血管壁に蓄積していくのです。
このような状態が、血液をドロドロにして血流を悪くして、血栓を作る原因となり、動脈硬化の進行を急速に早めてしまうのです。

悪玉のLDLコレステロールが増える原因は?

肉類

コレステロールは、細胞やホルモンを作り出す重要な物質でもあります。細胞膜を構成したり、体内器官の働きに必要なホルモンを作ったり、血管の柔軟性を保つためには必要な成分です。
しかし、過剰に摂取して総コレステロールが高くなったり、LDLコレステロール(悪玉)が増加してHDLコレステロール(善玉)が減少すると、動脈硬化を進行させることになります。

LDLコレステロールもHDLコレステロールも、両方とも体にとっては必要な成分ですが、バランスが大切になります。このバランスが崩れるほどのLDLコレステロールの増加が問題となるのです。

その悪玉のLDLコレステロールを増やす最も大きな原因が、動物性脂質の摂り過ぎです。

悪玉のLDLコレステロールを減らすためには?

油

肉類の脂には、コレステロール自体はあまり含まれていませんが、トリグリセリドが多く含まれています。トリグリセリドはLDLコレステロールを増やして、HDLコレステロールを減らします。
そのため、摂り過ぎると悪玉のLDLコレステロールを増やすのです。

また、食べ過ぎることでカロリー摂取が高くなります。摂取エネルギー量を抑えて体重をコントールすることも大切です。

LDLコレステロールを減らす食事

  • コレステロールの多い食品を控える
  • 肉類の脂身の摂取を控える
  • 飽和脂肪酸の量を抑える
  • 食物繊維を十分に摂取する
肉類を食べる時には、種類や部位に気をつけることです。飽和脂肪酸の多いものを控えて、脂肪が少なく良質のタンパク質が多い赤身肉を摂るようにするといいでしょう。

飽和脂肪酸の多い肉類

  • 牛肉(バラ、サーロイン、リブロース、ひき肉)
  • 豚肉(バラ、ロース、ひき肉)
  • 鶏肉(手羽)
  • ベーコン、ソーセージ等
脂肪が少なく良質のタンパク質が多い肉類

  • 牛肉(ヒレ、モモ、肩)
  • 豚肉(ヒレ、モモ)
  • 鶏肉(ムネ)
植物油であればオレイン酸の多いオリーブオイル等がおすすめです。
植物油に多いリノール酸は、過剰に摂取するとLDLコレステロール(悪玉)もHDLコレステロール(善玉)も減少させることがありますので、摂り過ぎないよう気をつける必要があります。

動脈硬化の予防に積極的に摂りたい油は、オメガ3系脂肪酸です。
α-リノレン酸EPA・DHAの「オメガ3系脂肪酸」には、HDLコレステロール(善玉)を増やして、LDLコレステロール(悪玉)を減らす作用があるのです。

オメガ3系脂肪酸

  • α-リノレン酸
    シソ油(エゴマ油)、亜麻仁油、ココナッツオイル
  • EPA・DHA
    イワシ、サバ、マグロなどの青魚に多く含まれる
また、動脈硬化の原因となる油については、こちらの記事も参考にして下さい。

血液中のコレステロールのバランスを良くするためには、脂質や油には十分気をつける必要があります。
そのためには、控えなければいけない油と、積極的に摂りいれたい油とを見極めることが大切になるのです。

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