チアシードの栄養価 – 不足しがちな栄養素が豊富
スーパーフードとして注目されるチアシードですが、どんな栄養があるかご存知ですか?
チアシードはゴマ粒よりも小さく、この小さな粒には豊富な栄養成分が含まれています。
そこで今回は、チアシードに含まれている栄養成分で、健康効果の高いものを紹介します。
目次
チアシードに含まれる栄養成分
チアシードは、南米原産のシソ科の種子です。
紀元前3000年よりも前から、アステカ族やマヤ族には貴重な栄養源として重宝されてきました。
「チアシード」には、マヤの言葉で“力の種”という意味があるそうです。
- 南米原産のシソ科の種子。
アステカ族やマヤ族に愛され、紀元前3000年よりも前から貴重な栄養源として重宝されてきた。
水を加えることで10倍ほどに膨れ上がり、種のまわりがジェル化する性質があります。これは、コンニャクの「グルコマンナン」という水溶性食物繊維の働きによるものです。
- 直径2ミリ程の黒ゴマのような種。
- 無味無臭で食べやすい。
- 水を加えることで10倍ほどに膨れ上がり、種のまわりがジェル化する性質がある。
また、最近の研究結果では、食後の血糖値の上昇を抑えるという報告もあります。
では、実際にチアシードにはどんな栄養成分が含まれているのか?詳しく見てみましょう。
チアシードには“αリノレン酸”が豊富
チアシードには、豊富な「αリノレン酸」が含まれています。
αリノレン酸は、オメガ3系脂肪酸の一種です。
- オメガ3系脂肪酸のひとつ「αリノレン酸」が豊富に含まれる。
オメガ3系脂肪酸は、体内で合成できないため、食品から摂る必要がある必須脂肪酸になります。
そのため、普段から積極的に摂り入れたいオイルです。
また、αリノレン酸は体内でDHAやEPAに変化します。DHA・EPAは青魚に多く含まれることで知られている脂質ですが、血管を健康に保つために重要な働きがあります。
αリノレン酸のようなオメガ3系脂肪酸は、血液中の悪玉コレステロールを減少させる作用があります。そのため、血管壁をキレイにして、血圧の上昇を抑えて動脈硬化を予防します。
- 血液中の悪玉コレステロールを減少させる。
- 血管壁をキレイにして、高血圧や動脈硬化を予防する。
- 男性:2.0~2.4g
- 女性:1.6~2.0g
参照先:厚生労働省(pdf)
チアシード大さじ一杯(12g)では、αリノレン酸が2.14gほど含まれているので、これだけで推奨摂取量がクリアできることになります。
チアシードに含まれる“タンパク質”と“アミノ酸”
チアシードの約16%はタンパク質でできています。これは、卵に含まれるタンパク質よりも多くなります。
- チアシードの約16%はタンパク質でできている。
そして、タンパク質は20種類のアミノ酸で合成されます。
人の体をつくるアミノ酸には20種類ありますが、そのうち9種類のアミノ酸は体内で合成できません。そのため、この9つのアミノ酸は食事から摂る必要がある「必須アミノ酸」になります。
チアシードには、この9種類の必須アミノ酸が全て含まれています。
- チアシードには9種類の必須アミノ酸が全て含まれる。
チアシードは“食物繊維”、“ミネラル”が豊富
チアシードには食物繊維も豊富に含まれていて、約4割が食物繊維でできています。
食物繊維には水溶性と不溶性の2種類ありますが、チアシードには不溶性食物繊維の方が多く含まれます。
- チアシードの約4割が食物繊維でできている。
- 不溶性食物繊維の方が多く含まれる。
チアシードに多く含まれる不溶性食物繊維は、野菜や穀類、豆類に多く含まれます。
不溶性食物繊維には、排便をスムーズにする作用があり、ガン化へのリスクが軽減されます。
また、食物繊維には糖質の吸収を抑えて血糖値の上昇をゆるやかにする作用があります。そのため、ダイエットや糖尿病の予防にも効果的です。
- 排便をスムーズにする
- ガン化へのリスクを軽減
- 糖質の吸収を抑えて血糖値の上昇をゆるやかにする
- カルシウム
- 鉄
- マグネシウム
- 亜鉛
- カリウム
このように、チアシードには健康維持に欠かせない豊富な栄養素が含まれています。そのため、チアシードを食生活に摂り入れることによって期待できる効果も様々です。
こちらの記事では、チアシードを摂ることで期待できる健康効果について紹介しています。参考にして下さい。
チアシードは種類で違うのか?
早速、チアシードを取り入れようと思った時、種類があることに気づきます。
- ブラックチアシード
- ホワイトチアシード
チアシードは、ひとつの同じ植物(チア)から、白と黒の種(シード)が採れます。
ブラックチアシードの中に、白い粒のホワイトチアシードが混ざっていることがありますが、栄養価に差はないようです。
それよりも、採れる地域や収穫時期、育て方での違いが大きくなります。
一般的には、ホワイトチアシードの方が栄養価が高いと言われています。その理由には、サルバチアシードと見た目が似ていることと関係しているようです。
- 商標登録されているブランド名
- ペルーやボリビア、アルゼンチンが産地で、厳しい管理のもとで育てられる。
- αリノレン酸などの栄養価が高く、生産量も少なく希少価値が高い。
また、一般のブラックやホワイトチアシードと比べて、αリノレン酸などの栄養価が高くなります。このような理由から、サルバチアシードは希少価値が高く、他のチアシードよりも価格も高くなるようです。
チアシードのおすすめの食べ方
チアシードはほぼ無味無臭で、キウイの種のような食感が特長です。
そのため、どんな食べ物でも相性は良く合わせやすいです。パンやクッキー生地に混ぜたり、サラダやヨーグルトのトッピングにもいいですね。
チアシードを食べる場合には、水分を含ませてから食べるのがおすすめです。
チアシードを水に15分程浸すと、10倍程に膨らむので、その分食べる量を減らすことができます。
また、水に浸すことでプルプルになり、水溶性食物繊維のグルコマンナンを吸収しやすくなります。
チアシードは不溶性食物繊維が多いため、水に浸すことで水分を十分に取ることができます。
- チアシードを水に15分程浸すと、10倍程に膨らむ。
- 水に浸すことで、水溶性食物繊維のグルコマンナンを吸収しやすくなる。
- 不溶性食物繊維が多いので、水に浸すことで水分を十分に摂取できる。
水分を含ませることがポイントなので、ヨーグルトやスムージーなどのデザートとしては最適ですね。
1日大さじ一杯のチアシードが、健康の秘訣となるかもしれません。