動悸がするのは高血圧の症状?!薬で治療した方がいい?
たまに、動悸や頭がのぼせた感じがして、血圧を測ると高いという場合があります。そんな時、降圧薬で血圧を下げた方がいいのでしょうか?
動悸は高血圧の症状なのか?
スポーツをした後など、心臓の働きが活発になってバクバクしますよね?これも動悸の症状です。
スポーツや運動などで体を激しく動かすと、酸素の消費量やエネルギーの消費が一時的に多く必要となります。そのため、心臓は大量の血液を全身に送り込まなくていけなくなります。
そうなると、心臓は血液を送り出す回数を増やします。そうして血液の量が多くなるのです。
このような時、心臓の仕事量を増加させるためにカテコールアミンというホルモンが必要になります。すなわち、運動した時にはこのカテコールアミンの分泌量が増えることになるのです。
カテコールアミンの分泌が増えると、心拍数が多くなると同時に、抹消動脈を縮める作用があります。それによって血圧が上昇するのです。
このように、動悸が起こることによって血圧も高くなるわけです。
緊張やストレスによっても動悸が起こる
動悸が起こる原因は運動だけではなく、精神的な状態にも関係してきます。
人前に立って緊張したり、好きな人に会ってドキドキするのも、そのためです。
心臓の心拍数は、交感神経と副交感神経からなる自律神経によってコントロールされています。不安や緊張、ストレスを受けることで、交感神経の働きが高まります。そうすると、筋肉が緊張して、血圧や心拍数が上昇し、呼吸が浅くなるのです。
これとは逆に、リラックスした状態だと副交感神経が活発になります。睡眠時などは、副交感神経の働きによって、体は緩んで血圧や心拍数も下がるのです。
このように、精神的に緊張したりストレスを受けることでも、動悸は起こります。この場合の動悸は、しばらくすると治まるため、特に心配する必要はありません。
しかし、特に緊張した状態でもないのに頻繁に動悸がするといった場合、他の病気が原因となっている可能性が考えられます。
日常的に頻繁に動悸がする原因は?
日常的に頻繁に動悸がする場合、心臓や肺の疾患が原因である可能性があります。また、あるいは心の病ということも考えられます。
動悸が起こることで考えられる主な病気は、不整脈や狭心症、心筋梗塞などの心臓病です。
また、低血圧や狭心症の治療薬や、腸の働きを抑えるために副交感神経を弱める薬を服用している場合など、薬の副作用によって動悸の症状を引き起こすことがあります。
- 過剰な緊張やストレス
- カフェインやアルコールの摂り過ぎ
- 貧血
- 薬の副作用
- 更年期障害
- 心臓病などの疾患
- 精神疾患
動悸が起こった時の対処法は?
運動や緊張状態などから起こる動悸ではない場合、まずは体を休ませて落ち着かせることです。深呼吸などをして、なるべくリラックスできる状態にします。
しばらく様子を見て、それでも治まらない場合や、胸の痛みや呼吸困難を伴う場合には、医療機関で診てもらうことです。
安静にしても動悸が起こる場合、心臓か内分泌ホルモンに問題がある可能性があります。また、心臓の疾患や他の疾患で薬を飲んでいる場合なども、必ず担当医に相談するようにしましょう。
動悸が起こると血圧は必然的に高くなります。薬で抑える前に、他の疾患などの原因がないかを判断する必要があります。そのためにも、医療機関で診断してもらうことが重要です。