EPAの効果 – 血液サラサラや免疫力・アレルギーにも効果が?
生活習慣病の予防など、健康のためにEPAを摂ることが勧めらています。
EPAは魚に多く含まる脂質ですが、なぜEPAを摂ることで健康になるのでしょう?
今回は、EPAが体の中でどのように作用するのか?具体的な効果について紹介します。
目次
EPAにはどんな効果があるのか?
青魚などに多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)には、血栓ができるのを予防したり、コレステロールの低下など、医学的に認められている働きがあります。
- 血小板の凝縮を抑制する
- 血栓を溶解させる
- 血管を拡張する
- 血液中の中性脂肪を減らす
- 血液中の悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす
- 抗ガン作用
- 抗うつ作用
- 抗アレルギー作用
- アラキドン酸の作用を抑制する
EPAの血液サラサラ効果
EPAとDHAとは同様の働きが多いため、合わせて紹介されることが多くなります。しかし、血液の凝固を抑制する作用はEPAの方が強くみられます。
そのため、血流を促進して血液がサラサラになることで動脈硬化を予防し、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管病を予防する効果があります。
- 血栓を予防して血流を促進する
- 動脈硬化を予防して、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管病の予防に効果が期待できる。
EPAで期待できる効果
- 血液をサラサラにする
- 高血圧の予防・改善
- 脳卒中の予防
- 動脈硬化の予防
- 心筋梗塞の予防
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EPAで生活習慣病を予防
EPAにはコレステロールや中性脂肪を減少させる働きがあります。そのため、高脂血症や動脈硬化を予防する効果が期待できます。
また、悪玉コレステロールを減少させて、善玉コレステロールを増やす作用もあります。
更に、血管拡張作用や血栓溶解作用などにより、高血圧の予防や改善にも効果的です。
- コレステロールの減少
- 高血圧の予防・改善
- 脳卒中の予防
- 動脈硬化の予防
- 心筋梗塞の予防
- 高脂血症の予防と改善
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このように、EPAには体内で増加することで起こる様々な疾患を予防する働きがあります。
そのため、EPAを積極的に摂ることによって、高血圧や高脂血症、動脈硬化などの生活習慣病の予防に役立ちます。
EPAのアレルギー抑制効果
EPAには、体内で「アラキドン酸」と呼ばれる脂質が生成されるのを抑える働きがあります。
アラキドン酸は動物性脂肪に多く含まれていて、リノール酸と呼ばれる別の脂質を摂取することによって体内で合成されます。アラキドン酸は体内で「プロスタグランジン」というホルモンに変化することで、炎症やアレルギーの原因になると考えられています。
アラキドン酸の過剰摂取は、動脈硬化や高血圧、慢性の炎症、免疫力の低下、アレルギー症状の原因となります。
そのため、動物性脂肪や肉の加工品などを多くとり過ぎることで、アレルギー症状を引き起こしやすくなります。
- 動脈硬化
- 高血圧
- 心不全
- 脂肪肝
- 慢性の炎症
- 免疫力の低下
- アレルギー性湿疹
- アトピー性皮膚炎
しかし、現代の食生活では肉や加工品の摂取が増加したことにより、アラキドン酸の摂取量が増加傾向にあります。また、リノール酸の摂り過ぎが原因でアラキドン酸が増加するケースも頻繁に見られるようになりました。
- 肉類や肉加工品の摂り過ぎ
- リノール酸の過剰摂取
- レバー(牛肉、豚肉、鶏肉)
- 卵(特に卵白)
- さざえ
- あわび
- アレルギー症状の予防や改善
- 慢性関節炎などの炎症性疾患の予防・改善
- ガンの発がん、増殖、移転を予防
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EPAが不足すると起こる症状
EPAは健康を保つために欠かせない栄養成分です。そのため、不足することで以下のような症状が起こります。
- 血液が凝固しやすくなる
- 動脈硬化など循環器の疾患を招く
- 血圧の上昇
- 血中の中性脂肪が増加
- 高脂血症を招く
- 悪玉コレステロールが増える
- 腫瘍に対する抵抗力が弱くなる
- アレルギーが発症しやすくなる
- 血圧が高めの人
- 血中のコレステロール、中性脂肪が高めの人
- アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状のある人
- 炎症性疾患のある人
- 肉類や加工品を多く食べる人
EPAの効果的な摂り方
EPAは私たちの体に欠かせない栄養成分であることがおわかりいただけたと思います。
それでは、EPAはどのようにしたら効果的に摂ることができるのでしょう?
EPAは魚の脂質になるため、普段の食事で魚をより多く食べる必要があります。
魚の種類は、あっさりした魚よりも脂肪の多い魚の方がEPAが多く含まれます。まぐろの刺身なら、赤身よりもトロ、中トロを選ぶようにするといいでしょう。
また、EPAは熱に弱いため、新鮮なお刺身で食べるのが最も効果的です。煮魚にして煮汁ごと食べるようにするのも良いでしょう。
高温で加熱すると脂肪分が溶け出すため、揚げ物はおすすめできません。
更に、体内での酸化を防ぐために、βカロテンの多い緑黄色野菜と一緒に摂るようにすると効果的です。
- 脂肪の多い魚に多く含まれる(いわし、さんま、さばなど)
- 調理法では脂肪が外に逃げない刺身、煮魚などがおすすめ。
- 熱に弱いため、お刺身で食べるのが最も効率的。
- 体内での酸化を防ぐため、βカロテンの多い緑黄色野菜と一緒に摂ると効果的。
EPAはサプリでも効果があるのか?
EPAが健康にいいとわかっていても、魚が苦手な人もいます。また、毎日の食事で魚を食べるのは難しいこともありますね。
そんな場合には、足りないEPAをサプリメントで補給する方法もあります。
ただ、EPAをサプリで摂取する場合には注意したい点があります。
EPAのサプリは数多くありますが、酸化しやすい特徴があることから、酸化防止剤が使用されているものが多くあります。
せっかく健康のために摂り入れるのに、余分な添加分が多く含まれていると、逆効果になることもあります。
また、EPAは種類によっては体内での吸収率が悪くなります。そのため、品質を見極めることも大切です。
EPAサプリを選ぶ際には、以下の点に注意して選ぶようにして下さい。
- 余分な添加分が含まれていない
- 酸化防止の工夫がされている
- 吸収率の良いもの(リン脂質型EPA、クリルオイル配合)
- EPA含有量
生活習慣病やアレルギー症状の予防にも効果があるとされるEPAですが、現代の食生活では足りない傾向にあります。
是非、意識して摂るよう心がけて、健康な体づくりに役立てて下さい。