減塩食を毎日続ける方法 – 主食で手軽に減塩を
塩分の摂り過ぎは血圧を高くする原因になります。そのため、高血圧の人は普段の食事で塩分摂取を控える必要があります。
しかし、毎日の食事を減塩食にするとなると、メニューを考えるのが大変ですよね。
そこで、毎日でも簡単に減塩食にできるポイントを紹介します。
目次
毎日の食事を簡単に減塩食にするには?

主食を変えることで、毎日続けて効果的に減塩することができる。
減塩食を毎日続けるためには、簡単にできることが大事です。
塩分を減らすために準備や調理に手間がかかり過ぎると、続けていくのが困難になります。そのため、手軽にできて時間のかからないことが大切です。
主食を変えるだけで減塩食に
そこで、おすすめしたいのが主食で減塩することです。毎日の食事で、誰もが必ずといっていいほど食べているのが、主食のご飯です。
主食のご飯は、食事全体量の占める割合も大きいため、ご飯を変えることで減塩も効果的になります。
主食のご飯を変えることで、効率的に減塩することができる。
主食といっても、誰もがご飯を食べているわけではありません。パン食が多い人や、麺類が主食の人もいるでしょう。
しかし、パンや麺類には以外にも多くの塩分が含まれています。塩分量が最も少ない主食はご飯です。精白米や玄米のご飯には、塩分は全く含まれていません。
具材の入るおにぎりや、お茶漬けで食べると塩分が入りますが、お米を炊いただけのご飯には塩分は含まれません。
- 精白米・玄米・雑穀米 0g
- おにぎり1個(梅干し入)約1.5g
- お茶漬け 約2g
- 食パン1枚(6枚切り)0.8g
- きつねうどん(汁を含む)約3g
- ラーメン(汁を含む)約3\6g
- 即席めん(汁を含む)約5g
- スパゲッティ(ミートソース)約3.5g
減塩食でおすすめの主食

大麦などの雑穀をご飯に混ぜると、食物繊維やビタミン類も豊富で高血圧予防にも効果的な主食に。
主食をご飯にすることで減塩になりますが、雑穀や玄米を混ぜると栄養価も高まります。
精白米より玄米や雑穀を混ぜたご飯にすると、ビタミン、ミネラル、食物繊維も多く含まれ栄養価は高くなるので、血圧調整にも有効です。
特におすすめなのが、「大麦」を混ぜたご飯です。
大麦は精白米の約18倍もの食物繊維を含むため、体内のナトリウムの排泄を促して血圧調整に有効に働きます。
また、ビタミンB群も多く含んでいるので、脂質や糖質の代謝を促して、肥満予防にも効果的です。
パンを食べる場合にも、お米と同様に製粉した小麦よりも、全粒粉やライ麦で作るパンを選ぶようにすると栄養価が高くなります。
参考:書籍「高血圧をらくらく下げるコツがわかる本」
減塩食を美味しくするポイント
主食以外にも、減塩食を美味しく作るポイントがいくつかあります。
- 新鮮な旬の食材を使う。
- 塩味は最後の仕上げに味付けする。
- 酸味やダシを活かす。
- 香辛料を活用する。
- ドレッシングやだし割りしょうゆなどを手作りする。
- 一品だけ濃い味付けにして満足感を満たす。
また、塩やしょうゆの変わりに、お酢や柑橘類の絞り汁などで味付けすると、塩分を減らすことができます。
更に、昆布やかつお節などの天然のダシをしっかりとることで、汁物や煮物に使うしょうゆや味噌の量を減らすことができます。
減塩食を作るポイントについては、こちらの記事で詳しく紹介していますので、参考にして下さい。
減塩食のための調味料選び
減塩食を作るには、料理に使う調味料にも気をつける必要があります。
特に、「塩選び」は重要です。減塩で先ず減らす調味料といったら「塩」になると思います。
しかし、塩は量を減らすことよりも、質が問題になります。
一般的に摂取を控えなければいけない塩というのは、「精製塩(食塩)」のことです。
精製塩は、ミネラル分が排除されて、99.9%以上が塩化ナトリウムになります。
「イオン交換膜塩法」という精製方法によって作られた塩で、ミネラル分が排除されていて、99.9%以上が塩化ナトリウムになる。
塩の種類など詳しい内容については、こちらの記事で紹介していますので、参考にして下さい。
家庭で簡単に作る減塩食メニュー
家庭で手軽に作れる減塩食として、オリジナルの万能ドレッシングを紹介します。
このドレッシングは、「お麩(ふ)」を使って中華風にしたもので、野菜をたっぷり使った料理などにアレンジすることができます。
お麩は小麦粉のたんぱく質を練って作られるので、植物性タンパク質が豊富で低カロリーの食材です。
作り方は、お麩をすりおろして他の材料と混ぜるだけなので、簡単に作ることができます。
【材料】2人分
- しょうが 約1/2片(6g)
- 長ネギ 約1/2本(45g)
- 麩 小6個(6g)
- 酢 大さじ4(60g)
- しょうゆ 大さじ1/2強(28g)
- 砂糖(はちみつ) 大さじ2弱(17g)
- ごま油、ラー油 小さじ1(4g)
- すりごま 大さじ1と1/2(25g)
【作り方】
- しょうが、麩をすりおろし、長ネギは小口の薄切りにする。
- 1と残りの材料を混ぜ合わせる。
- 調味料を吸って麩がなめらかになるよう、15分以上置く。
※作り置きする場合は冷蔵庫で保存する。
アレンジメニューなどをこちらの記事で紹介していますので、参考にして下さい。
塩分摂取以外に気をつけたいこと
体内の塩分が過剰になるのには、食事での塩分摂取以外にも原因があります。
そのため、減塩に気をつけていても血圧が下がらない場合、塩分摂取以外に血圧を高くする原因があるかもしれません。
肥満や糖尿病で塩分過剰になる?!

食事からの塩分摂取以外にも、肥満や糖尿病で塩分過剰になる原因がある。
肥満や糖尿病になると、インスリンの働きが悪くなります。そうすると、いくら食事で塩分摂取を控えていても、体内で塩分が増加してしまいます。
肥満や糖尿病で体内の塩分が過剰になる仕組みについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
カリウム不足で塩分過剰に
また、体内の余分な塩分を排出するには、減塩だけではなくカリウムを摂取する必要があります。
カリウムには体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する作用があります。そのため、カリウムを多く含む食材を積極的に摂ることで、塩分の排出を促すことができます。
また、カリウムには血圧を上げる酵素「レニン」の活性を抑制する作用があります。
- 体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する。
- 血圧を上げる原因「レニン」を抑制する。
カリウムの働きや多く含む食材など、詳しくはこちらの記事で紹介していますので、参考にして下さい。
減塩食は毎日続けることで、その効果も現れるものです。
先ずは、簡単にできる主食を変えることから初めてみてはいかがでしょう?