活性酸素が血管を老化させ高血圧になる原因だった?
最近よく、“活性酸素”が体に良くないということを耳にするようになりました。
確かに、活性酸素が増えると血管の老化が早まり、動脈硬化や高血圧にもつながります。
しかし、“活性酸素”とはいったいどういうものなのでしょう?
また、普段の生活の中で活性酸素を増やす原因とはどういうことなのでしょうか?
目次
「血管の老化」は活性酸素が増加が原因だった?
鉄のクギは、そのまま外に出していると錆びてしまいます。これは、鉄が酸素と結びつくことで「酸化」するためです。
その酸化する現象が、血管でも同じように起こるのです。そして、その原因となるのが“活性酸素の増加”です。
私たちは常に呼吸をして酸素を体内に取り込んでいます。その取り込まれた酸素の一部が、“活性酸素”に変化するのです。
活性酸素は少量であれば、体内に侵入した細菌やウィルスを撃退するプラスの作用があります。しかし、体内の活性酸素が増えすぎると、血管の細胞膜が酸化されて正常に機能しなくなります。また、LDLコレステロールが酸化されると悪玉コレステロールに変化して、血管を傷つけ老化の進行を早めてしまいます。
活性酸素によって酸化された血管は、白血球が変色して粘着してしまいます。このような状態を、「血管のサビ」といい、血管をもろくしたりつまらせる原因となるのです。
- 血管の細胞膜が酸化されて正常に機能しなくなる。
- LDLコレステロールが酸化されると悪玉コレステロールに変化する。
活性酸素によって酸化されて、白血球が変色して粘着した状態。
こんな生活習慣が活性酸素を増やしてしまう!?

活性酸素を増やす生活習慣には、栄養の偏った食事や不規則な生活などがある。
では、活性酸素を増やしてしまう原因とは何なのでしょう?
それは、普段の生活習慣にあります。不規則な生活や睡眠不足、ストレスによって、体内の活性酸素を増やしてしまうことになるのです。喫煙や過度の飲酒も活性酸素を増やす大きな要因です。
- 不規則な生活
- 睡眠不足
- ストレス
- 喫煙
- 過度の飲酒
更に、野菜不足になる食事は、ビタミンCなどの抗酸化栄養素の摂取が少なくなるため、体の酸化を予防することができなくなります。
- 脂質や糖質の多い食事
- カロリーの高い食事
- 野菜不足の食事
血管の老化度を知るには?

血管の老化は、血圧値や血糖値、LDLコレステロール値で判断することができる。
自分の血管がどれだけ老化しているのか知るためには、血圧値や血糖値、LDLコレステロール値で判断することができます。中でも最も血管と深く関係してくるのが「血圧」です。
血圧が高いということは、それだけ血管への圧力がかかり続けているということです。そのため、高血圧の人は血管の老化が進行しているということになるのです。
赤信号~黄信号 | |
血圧値 | 上が140mmHgまたは、下が90mmHg以上 |
空腹時血糖値 | 126mg/dℓ以上 |
ヘモグロビンA1c | 6.5%以上 |
LDLコレステロール値 | 140mg/dℓ以上 |
※各検査項目の診断基準を目安値としています。
※ヘモグロビンA1cは国際標準地(NGSP)の検査値。
血管の老化については、こちらの記事で詳しくありますので参考にして下さい。
また、これらの測定値だけではなく、普段の生活習慣で血管の老化度をチェックすることができます。
以下の項目にあてはまる数が多いほど、血管の老化は進行しているということになりますので、注意して下さい。
食事は早食い、または満腹になるまで食べることが多い
肉類や揚げ物を好んでよく食べる
野菜や果物をあまり食べない
魚をあまり食べない
外食やコンビニ弁当などの食事が多い
丼物、カレーライス、パスタなど単品料理の食事が多い
ラーメンが好きで汁まで飲み干す
インスタント食品やスナック菓子をよく食べる
毎日のようにお酒を飲む
定期的な運動をしていない
移動手段には車を使い、歩くことが少ない
以前よりも体重が増えて太ってきた
仕事や家事、介護などで忙しい
睡眠不足が続いている
ちょっとした事でイライラすることが多い
これといって趣味がない
老化した血管を若返らせるには?
体内の活性酸素が増えると、血管の老化を早めてしまい動脈硬化や高血圧につながります。
それだけではなく、活性酸素の増加は免疫力を低下させ、あらゆる生活習慣病の原因にもつながるのです。
では、酸化によって老化した血管は元のように戻すことはできないのでしょうか?
いえ、そんなことはないので安心して下さい。傷ついてもろくなった血管も、修復して若返らせることができます。血管には元々、素晴らしい回復能力が備わっています。ですので、その回復力を活かしてあげればいいのです。
そのためには、先に述べたような活性酸素を増やす生活習慣を改善することが第一です。いくら体に良いものを食べたとしても、悪い習慣を続けていたのでは、その効果も期待できません。
そして、老化した血管を若返らせるためには、血管を修復する効果のある食べ物や、活性酸素を除去する食べ物を積極的に摂る食事をすることです。
食べ物には、傷ついてもろくなった血管を修復する作用のあるものがあります。このような食べ物を毎日の食事で積極的に摂るようにすると、疲弊して老化した血管もイキイキとよみがえらせることが期待できるのです。
老化した血管を若返らせるのに効果的な食べ物は?

良質なタンパク質が豊富な大豆製品や魚のEPAには、血管を若返らせる作用がある。
そこで、老化した血管を若返らせるのに効果的な食べ物を紹介します。
- 良質なタンパク質が豊富な「大豆製品」
- 血管年齢を若返らせる「魚のEPA・DHA」
- 強力な抗酸化作用で血管をケアする「お酢」
- 血液サラサラ効果のある「玉ねぎ」
- 血管修復作用のある「しょうが」
- 血管を拡張して血流を促す「にんにく」
- 抗酸化成分の多い「野菜」
また、青魚に豊富に含まれる「EPA・DHA」には、悪玉のLDLコレステロールや中性脂肪を減らす働きがあります。また、血管内皮細胞の炎症を抑えて、血管の膜を作るコーティング作用もあります。そのため、傷ついて老化した血管もイキイキと若返らせることができるのです。
魚に含まれるEPAの効果についての詳しい説明は、こちらの記事をご覧下さい。
「お酢」「玉ねぎ」「しょうが」「にんにく」は、それぞれに血管を拡張して血流を促進したり、LDLコレステロールや中性脂肪を減らして、ドロドロになった血液をサラサラにする作用が豊富に含まれています。
これらの食べ物は、薬味や調味料としても使えるので、様々な料理に活用することができますよね。是非、毎日の食事に加えてみて下さい。
それぞれの効果については、こちらの記事で紹介していますので参考にして下さい。
野菜は健康のためにいいとよく言いますが、それぞれ種類によって栄養成分も異なります。
しかし、どの野菜にも共通して言えるのが、ビタミン類やポリフェノールなどの「抗酸化成分」が豊富に含まれているということです。特に色の濃い緑黄色野菜には抗酸化成分が多く含まれています。
そのため、緑黄色野菜を積極的に摂ることで、体内の活性酸素を抑えることができるのです。
「黒にんにく」には強力な抗酸化力がある

ニンニクを発酵させた黒にんにくは、強力に働く“抗酸化力”が増加している。
最近、健康食品として「黒にんにく」が話題になっていますが、黒にんにくにはニンニクの有効成分が増加して、そのパワーも更にアップしているためです。
中でも注目したいのが、強力に働く“抗酸化力”です。元々ニンニクには血管を拡張したり、コレステロールを減らして血液をサラサラにする有効成分が含まれています。
それが、ニンニクを熟成・発酵して作られる「黒にんにく」は、それらの有効成分が飛躍的に増加するのです。
特に、活性酸素を抑えるポリフェノールの量は、8~12倍に増えるという研究結果があります。
そのため、血管の老化を予防するにはとても効果的な食べ物だと言えます。
黒にんにくは話題になっているため、種類も豊富でスーパーなどでも見かけるようになりました。しかし、商品によってニンニクの種類や大きさ、味もそれぞれ違ってきます。
そんな中、リピーターが多く人気のあるのが、「岡崎屋 純黒にんにく」です。使われているニンニクは青森県の上質で新鮮なものにこだわり、しっかりと熟成できるよう製造方法にもこだわって作られています。
「純黒にんにく」の口コミや評判については、こちらをご覧下さい。
血管が若返れば高血圧も改善!?
このように、活性酸素が増加することで血管が老化し、それが動脈硬化や高血圧の原因になります。
しかし、血管の修復機能を高めることで、傷ついて老化した血管も若返らせることができるのです。
そのためには、活性酸素を増やすような生活習慣の改善が最も重要になります。
その上で、先に紹介しているような血管修復作用のある食事をこころがけることが大切です。
毎日食べる物を見直すことで、確実に体の中は変化していくものです。そして、その効果を実感するためには、“継続”していくことが大切です。
体の中の血液が全て入れ替わるのには4ヶ月かかるといわれています。ですので、食事の改善は少なくても4ヶ月は続けてみて下さい。
人によってその効果の現れ方も違ってきますが、3ヶ月~4ヶ月続けることで何らかの変化を感じることができるはずです。
4ヶ月後の成果のためにも、是非、今からでも生活習慣の改善を始めてみてはどうでしょう?