家庭血圧にバラつきがある – 正しい測定方法は?
血圧を管理する上で大切になるのが、家庭での血圧測定です。
しかし、家庭で血圧を測定すると、数値に大きなバラつきがあることがあります。決まった時間に測っていても、時には血圧の数値が大きく変動する場合があるのです。
それは一体なぜなのでしょう?
家庭での血圧にバラつきがあるのは何故?
血圧は常に変動するものです。その時の体調や感情、ストレスなどの精神状態も血圧の変動に影響してきます。
毎朝決まった時間に測定していても、気温の変化や寝不足などが影響して血圧が安定しないこともあります。また、朝の準備でバタバタしていたり、精神的にイライラすると血圧は上昇してしまいます。
血圧を測定する時は、座ってゆっくり深呼吸をして、安静にした状態で測るようにしましょう。
血圧は気温の変化にも敏感に反応します。冬など寒い朝は、部屋を暖めてから測定するのがいいでしょう。
また、朝冷たい水で顔を洗ったりすると血圧を上げる原因になります。寒い時は温水で手や顔を洗うなどして、なるべく血圧の変動を抑える工夫をしましょう。
- 座ってから2~3分安静にした後に測定
- 測定中はTVを見たり話をしないようにする
- 食事前、薬を飲む前に測定する
- 冬は寒さを感じないよう暖めてから測定する
家庭血圧の正しい測定方法
家庭血圧は、だいたい決まった時間に1日朝晩2回、2回以上測定します。
最初の血圧値は高くなりがちです。必ず2回以上測定して、数値の低いものを記録するようにしましょう。
また、朝はなるべく起きてすぐ測るようにします。排尿などを済ませて、起床から1時間以内に測定するようにします。
- 1日朝晩2回測定する
- 測定回数は2回して、2回目の数値を記録する
- 朝は、起きてから30分~1時間以内、排尿後、食事前、薬を飲む前に測定
- 夜は、入浴後、就寝前に測定
- 座って2~3分安静にした後に測定
- 食事の後や飲酒後、入浴後、運動後は避ける
家庭血圧計はどんなものを選べばいいのか?
家庭血圧計は、精度がよくデータの信頼性の高いものが必要です。
日本高血圧学会では、「家庭血圧測定条件設定の指針」を定めていて、上腕で測る測定器を推奨しています。その理由は、外来血圧も上腕で測定するため、比較がしやすく、測定値も信頼できるためです。また、血圧の値も見やすいため、家庭で測定する際に操作が簡単なのことも利点です。
家庭血圧は、日常生活の中で測定するので自然な状態での血圧値になります。そのため、病院などで測る外来血圧よりも低い数値が出やすいのです。
また、外来血圧では高くなる白衣高血圧かどうかも判断することができます。それによって、治療の必要性がない高血圧かどうかがわかるのです。
それとは逆に、家庭血圧が高くなる「仮面高血圧」を判断することもできます。
家庭血圧を測定することで、外来血圧では判断できない問題を見つけることができます。血圧をコントロールする上でも、家庭での血圧測定はとても大切になるのです。
血圧を管理するためには、正しい測定方法を身に付けて毎日の習慣にするよう心がけましょう。