高くなった血管年齢は改善できる?その方法とは
最近よく“血管年齢”という言葉を耳にするようになりました。そのためか、自分の血管年齢を気にする人も増えているようです。
実際に、医療機関の検査で自分の血管年齢を測定し、実年齢よりもかなり高くなっていたとショックを受ける人もいます。
一旦高くなってしまった血管年齢は、改善することができるのでしょうか?
そして、血管年齢を若く保つためには、どのような方法があるのでしょう?
血管年齢を改善するためには?

血管年齢の改善には、血管を老化させる原因を取り除くことが重要になる。
「血管年齢」とは、動脈の硬さや詰まり具合を調べて、その人の血管の老化具合を推測して年齢にして割り出したものです。
血管年齢を知るための検査は、各医療機関で行っている簡単な検査になります。
「血管年齢」を測定する方法については、こちらの記事で紹介していますので参考にして下さい。
このような検査を受けて、実年齢よりも高くなる人も少なくありません。
血管年齢は動脈の老化具合を示すものなので、血管の老化を早めるような生活をしていると、必然的に高くなってしまいます。
では、高くなってしまった血管年齢は、元に戻すことはできないのでしょうか?
実際の年齢は、その人が生きてきた年数ですので逆戻しすることは不可能ですよね。しかし、同じ年齢でも肌ツヤが良く、元気で若々しい人はいます。
それと同じように、血管年齢は老化した血管をイキイキと若返らせることで改善することができるのです。
そのためには、先ずは血管を老化させる原因を取り除くことが重要です。いくら血管を若返らせる効果のある物を食べたとしても、血管を痛めつけて老化を促進するような生活をしていては効果も期待できません。
そこで、血管の老化を早めてしまう原因とはどのようなものか、確認してみましょう。
血管年齢が高くなる理由は生活習慣にある?

血管年齢を高くする原因には、悪い生活習慣が大きく影響している。
血管の老化を早めてしまうものには、喫煙や暴飲暴食、運動不足による肥満やストレスの蓄積など、悪い生活習慣が大きく影響してきます。
また、このような生活を続けていると、血圧や血糖値、コレステロール値が高くなる原因ともなります。
そして、高血圧や高血糖、脂質代謝異常は動脈硬化を進行させる要因となり、血管の老化を促進することになるのです。
- 喫煙
- 暴飲暴食
- 運動不足による肥満
- ストレスの蓄積
- 高血圧
- 高血糖(糖尿病)
- 脂質代謝異常
血管年齢はいくつになっても改善できる?
血管が老化すると、弾力が無くなり血液の流れが悪くなります。このような血管の老化現象が動脈硬化です。
動脈硬化は改善できないと思われている人もいますが、決してそうではありません。
元々、血管には異物の侵入を防ぐ働きや、傷ついた血管を修復する機能があります。しかし、動脈硬化が進行した血管は、その機能がうまく働かなくなっているのです。
しかし、セルフケアを行うことで血管の修復機能をアップすることができます。そのカギとなるのが、「血管の内被細胞」です。
内被細胞から生み出される「NO エヌ・オー(一酸化窒素)」には、プラークの原因となるLDLコレステロールの侵入を防いだり、血管を拡張して血圧を下げる働きがあります。

血管年齢を改善するには、内被細胞を活性化して血管の修復機能を高めることが大切。
そのため、この「NO」の分泌を活性化することで、傷ついた血管を修復してイキイキと若返らせることができるのです。
内被細胞を活性化して「NO エヌ・オー(一酸化窒素)」の分泌を良くし、血管の修復機能をアップする。
そして、内被細胞の機能を低下させてしまう最も大きな原因となるのが、「活性酸素」「高血圧」「ドロドロ血液」です。
血管内のLDLコレステロールや血糖が増えることで、血液はドロドロになり血管内の内被細胞を傷つけることになります。
また、体内で活性酸素が増えると、酸化LDLコレステロールやAGEといった悪玉物質が発生します。そしてこれらの悪玉物質が、更に内被細胞を傷つけてしまうことになるのです。
- 活性酸素
- 高血圧
- ドロドロ血液
血管年齢を改善するための生活習慣とは?

血管年齢の改善には、抗酸化成分の多い野菜や良質なタンパク質、魚のEPA・DHAを積極的に摂る食事が大切。
血管を老化させる主な要因には、「血圧値」「血糖値」「LDLコレステロール値」が増えることにあります。
そのため、これらの数値を上げないようにすることが重要です。
そのためには、先に述べているような悪い生活習慣を改善することです。
また、脂質や糖質の摂り過ぎや過食などでの栄養の偏った食生活は、血液をドロドロにする原因になります。
ドロドロになった血液をサラサラにするためには、このような食生活の改善と適度な運動が必要になるのです。
血液がサラサラになることで、血流が良くなり血管の内被細胞も活性化され、血管を元気に若返らせることができます。
血液をサラサラにするためには、毎日の食事で抗酸化成分の多い野菜や、良質なタンパク質、血管修復機能の高い魚のEPA・DHAなどを積極的に摂り入れるようにするといいでしょう。
- 抗酸化成分の多い野菜(緑黄色野菜)
- 良質なタンパク質(大豆製品や魚)
- 魚に含まれるEPA・DHA
しかし、言葉にするのは簡単ですが、いざ実行しようとするとなかなか難しいことでもあります。それは、今まで続けてきた生活習慣を変えていく必要があるからです。
そのため、一番大事なことは“本人の意志”であるとも言えます。「どこまで本気で生活習慣の改善に取り組めるか?」それによって、結果は変わってくるのです。
もちろん、本気で改善しようとする硬い意志で望む人には、近い将来きっと、“イキイキと若々しい血管”を手に入れることができるでしょう。