血管年齢を若返らせる – 魚に含まれるEPAの効果とは?

塩分、脂質、糖質、どれも摂り過ぎてしまうと血管が傷ついたり、血液が汚れる原因になります。そうなると動脈硬化を引き起こし、脳梗塞心筋梗塞を起こす可能性が出てきます。
そこで今回は、血管をイキイキと若返らせて強くする“血管年齢を若返らせる”おすすめの食材である魚の効果を紹介します。

魚のEPA・DHAで血管の内皮細胞が生まれ変わる?!

青魚

魚の主な成分は、タンパク質EPADHAの良質な脂肪酸、ビタミンなどです。
タンパク質は、体を作る材料となり、血管の内皮細胞がイキイキと生まれ変わるために必要な栄養素です。
特に、魚に多く含まれるEPAエイコサペンタエン酸)とDHAドコサヘキサエン酸)は、良質の脂肪である多価不飽和脂肪酸になります。これは体内では合成できないため、食品から摂取する必要があるのです。

よく、青魚が良いと言われますが、それはEPAとDHAが豊富に含まれているためです。
EPAとDHAには、悪玉のLDLコレステロールを減らし、中性脂肪の合成を抑える作用があります。また、血管を拡張して血流を良くし、血栓ができるのを防ぐ働きがあります。そのため、血管を強くするのにとても効果的なのです。
特にEPAには、血管内皮細胞の炎症をしずめ、血管の膜を作るコーティング作用があります。これは、傷ついて弱った血管をイキイキと若返らせることができるということです。

魚を積極的に食べると、「血管病」を防げる?!

この魚の「血管病」を予防する効果については、様々な研究で明らかにされています。
魚に含まれるEPAには、脳卒中のリスクを4050%、心筋梗塞のリスクを約20%低下させるという研究結果があります。
実際に、このEPAの作用を治療の一環として取り入れて、成果を上げているクリニックもあります。脂質異常症の患者さんに、高純度EPA製剤を摂取して、約2ヶ月で血液中の脂質データが改善し、血管の壁がしなやかになって若返ったということです。

血管と魚の摂取量との関係については、1970年代にデンマークで行われた疫学調査の結果から注目されるようになりました。
この調査によると、デンマーク本土で死因の34.7%が、心筋梗塞狭心症などの「虚血性心疾患」が占めていたのに対して、グリーンランドのイヌイット民族では、たったの5.3%という大きな違いがあったのです。
これには、厳しい自然条件で農作物がほとんどとれないグリーンランドでは、アザラシやオットセイ、魚介類などを中心とした食事が関係していました。
アザラシやオットセイなどの海生ほ乳類の肉には、EPAが多く含まれています。このEPAと血管事故を防ぐ作用について追跡調査をした結果、EPAには「虚血性心疾患」など深刻な血管事故を防ぐ効果があるということが、世界的に認められることになったのです。

魚のEPAを効果的に摂取する食べ方とは?

刺身

このEPADHAは青魚だけではなく、他の赤身魚や白身魚にも含まれています。ですので、あまり種類にこだわらず、小・中・大と様々な旬の魚を味わって楽しむようにするといいでしょう。
また同じ魚でも、フライなどの揚げ物にすると、血管事故を増すという報告もありますので、なるべく生に近い状態で食べるのがおすすめです。

魚の効果的な食べ方

  • 脂肪酸であるEPAとDHAは酸化しやすいため、新鮮な魚を新鮮なうちに調理して食べるようにする。
  • 加熱によって脂肪酸が落ちやすいので、刺し身など生で食べるのが効果的。
  • 焼き魚や煮魚、ムニエル、蒸し焼きなど、様々な調理法で食べることで栄養の偏りが防げる。
一人暮らしなどで魚を買う機会があまりないという人には、缶詰を利用する方法もあります。
味付けしていない水煮缶詰だと、まるごと使ってスープなどにすることで、EPAを効率よく摂取することができます。
血管ケアには、植物油が使われているものではなく、水煮缶詰を料理に利用するといいでしょう。
まぐろ、かつお、さば、さんま、鮭などの水煮缶詰には、EPAが多く含まれているのでおすすめです。
ただ、缶詰は開封すると酸化しますので、開封後は早目に食べきるようにしましょう。

缶詰で手軽にEPAを摂取する

  • 缶詰は植物油が使われているものではなく水煮缶詰を利用する
  • まぐろ、かつお、さば、さんま、鮭などの水煮缶詰にはEPAが多く含まれている
  • 缶詰は開封すると酸化するため、開封後は早目に食べきるようにする
このように魚に含まれるEPADHAには、血管を強くして血管病を防ぐ優れた効果があります。しかも、日本では旬の魚がスーパーなど身近な場所で安く手に入れることができます。
ただし、いくら栄養価が高いからといって、そればかりを食べ続けていると栄養も偏り、血管ケアの効果も出にくくなります。
バランスよく色々な食品を食べる中で、特に血管ケアに優れた魚を積極的に活用するようにするのがいいでしょう。

魚だけではない?!血管ケアに優れた食べ物とは?

お酢

魚以外にも、血管ケアに優れた食べ物を日々の食事で積極的に取り入れることで、老化した血管をイキイキと若返らせる効果が更に期待できます。
毎日の食事で取り入れたい“血管に良い食べ物”を、こちらの記事で紹介しています。

血管が傷ついたり動脈硬化など老化が進行することで、様々な病気を引き起こす要因となってしまいます。
毎日食べている食事の内容を少し見直すだけでも、将来起こるかもしれない血管事故を防ぐことにつながるでしょう。
是非、血管に良い食べ物を積極的に取り入れて、イキイキと血管を若返らせてみてはどうでしょう?

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