降圧薬は一生飲み続けることになるのか?

降圧薬

降圧薬を飲んで血圧をコントロールしている場合、薬を止めると血圧は元に戻ってしまいます。
そうなると、「このまま一生薬を飲み続けなければいけないのだろうか?」と不安に思う人も多いでしょう。

確かに、「降圧薬は一旦飲み始めると、一生飲み続けることになる」とも言われています。しかし、現実は必ずしもそうではありません。人によっては薬を減らしたり止めることも可能なのです。

降圧薬は飲み始めると一生続く?

薬物療法を開始すると、たいていは長期間、あるいは生涯を通じて薬を飲み続けることになります。降圧薬の場合も、一般的にはそう言われています。

降圧薬を飲むと血圧はよく下がり、正常値まで戻すことができます。しかし、これは薬の作用によって血圧をコントロールしているにすぎません。高血圧症そのものを改善しているわけではないので、薬の服用を止めると元の高い数値に戻ってしまうのです。

しかも、長期間に渡り降圧薬を飲んでいる場合、薬による耐性ができるためリバウンドが起こります。そのため、急に薬を止めると血圧が急上昇することもあり、とても危険なのです。

薬のリバウンドとは?

反跳作用(はんちょうさよう)とは、同じ薬の服薬を中止するか、服用量が低下した時に一過的に出現する、症状の発症や再発である。再発の場合、その重症度はしばしば治療前より悪化している。また、反跳現象とか、リバウンド現象ともいう。

出展:Wikipedia「反跳作用」

高血圧症は、外傷や病巣を除けば完治する病気とは異なります。多くの場合、薬を中断すれば再び血圧は上昇し、元の状態に戻る性質の病気なのです。

薬なしで血圧を下げれた人はたったの2割?!

そうなると、誰もが降圧薬を飲み始めると、一生飲み続けることになるのでしょうか?

高血圧の薬は、血圧の状態が正常になれば止めることはできます。
降圧薬を飲んでいても、積極的に生活習慣などを改善することで、薬を減らしたり、最終的に薬物療法を止めることができる場合もあります。

しかし、多くの場合が血圧を正常値まで戻して安定させることは大変難しいとされています。
実際にこれまでのデータでは、本人の努力によって血圧を下げることができたのは、高血圧の患者全体の2割程度となっています。残り8割以上の人は、薬で血圧をコントロールしているというのが現状なのです。

薬の副作用よりも合併症のリスクを優先

病気の原因

医師が投薬治療を優先するのは、合併症のリスクを軽減したいという理由がある場合も。

降圧薬を処方されている患者にとっては、薬を飲み続けなければいけないという煩わしさと、薬の副作用が心配になります。
しかし、多くの医師たちはそういう薬のリスクよりも、合併症を防ぐことを優先しています。高血圧の薬を処方する目的として、合併症のリスクを防ぐということがあります。

合併症とは、「ある病気が原因となって起こる別の病気」または「手術や検査などの後,それらがもとになって起こることがある病気」の二つの意味を持つ医学用語である。

出展:Wikipedia「合併症」

医師は、薬による副作用よりも、高血圧によって起こる危険な合併症を防いで生命を守ることを優先するのです。そのため、脳や心臓、腎臓に合併症が抱えている場合は、薬物治療が必要となります。
しかし、そういった合併症が無い場合には、生活習慣の改善などによって血圧を下げることはできるのです。降圧薬を飲み始めても、食生活の改善や運動を実践して、血圧を上げない生活習慣を送ることが大切になります。

高血圧を改善できる人とできない人の違いは?

一般的には、降圧薬を使わずに血圧をコントールすることは難しいとされています。しかし、現実には薬を減らしたり止めることができた人もいるのです。
果たして薬を止めることができた人とできない人では、一体何が違うのでしょう?

考える女性

現実には、薬に頼らずに高血圧の症状を改善できた人もいる。

最近、メディアなどでは健康や病気をテーマにした番組をよく見かけるようになりました。
難病と診断されたのに、名医と言われている医師に診断してもらって治すことができたというケースもあります。

このように名医と呼ばれる医師と普通の医師との違いは何だと思いますか?

手術などの技術も治療にはもちろん必要ですが、それ以前に原因を究明するということが病気にとってはとても重要なことなのです。
名医と呼ばれる医師は、あらゆる手段を使って徹底して原因を究明します。そこには、一切の妥協がないのです。

反対に、血圧を上げている原因はわからなくても、「降圧薬で血圧が安定しているのなら、このままでいいだろう」そう思っている人も多いのではないでしょうか?原因を究明しない限り、根本的に高血圧症を治すことはできません。
ということは即ち、この先もずっと降圧薬を飲み続けなければいけないということになるのです。

高血圧は改善できる病気

高血圧は、他の原因不明の難病などとは違い、血圧を上げている原因が必ずあるのです。
血圧は原因もなく上がっているわけではありません。何らかの原因があって血圧は上昇しているのです。

人間の体にはあらゆる病気や外敵から身を守るために、誰にでも元々備わっている免疫力があります。本来、人間の体というのは病気にならないようにできているのです。
血圧が上がるということは、何らか理由によって血圧を上げなければいけない状態が体の中で起こっているということです。

その原因を究明して取り除くことができれば、血圧を正常値に戻すことはできるのです。

人間の体は病気にならないようにできている(恒常性)

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血圧が上がるのには、何らかの「原因」がある

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原因を取り除けば、血圧は下がる

血圧のコントロールは、自己管理が重要

病気によっては高額な治療費や薬代が必要となる場合があります。
しかし、高血圧は生活習慣の乱れから起こる生活習慣病です。その原因となる悪い生活習慣を改善することで、治すことはできるはずです。それには、高額な治療費などは必要ありません。
自らの生活を見直して改善することが治療につながるのです。

血圧のコントロール = 生活を見直し、改善する

生活習慣を改善するというのは、一見簡単そうに見えても、実はとても難しいことです。
毎日行っている習慣を変える為には、徹底した自己管理が必要になります。

人間には「欲」というものが付き物です。脂質の摂り過ぎが悪いと分かっていても、好物の焼き肉はつい食べ過ぎたり、好きな晩酌を止められないという人もいます。頭ではタバコの害は十分承知しているのに、それでも禁煙できない人が多くいます。

悪い習慣を絶とうと思った時、そこには“強い意志”が必要となります。
そのためには、よほどのきっかけがない限り、出来ないままでいる人の方が多いのです。

私の父の場合もそうでした。喫煙は以前から悪いと分かっていながら、止めることができたのは60歳を過ぎてからのことです。
好きなお酒に関しては、なかなか止めようとはしませんでした。最初の動脈瘤破裂の手術をした際には、退院してすぐに飲酒をしていました。

体の痛みよりも、自分自身の欲には勝てなかったということです。ようやく禁酒できたのも、二度目の動脈瘤破裂の手術をして命を救われてからのことです。

このように、父の場合は自らではなく、「二度の大手術」という生命の危機的事態によって、病気を改善しようという“強い意思”を持つことができたわけです。
悪い生活習慣を長期に渡って続けるということは、その分体への負担も大きくなるということです。状況によっては、改善するには遅過ぎるという場合もあるかもしれません。

薬に頼らずに根本的に高血圧を改善するためには、何よりも先ずは原因となるものを改善しようという「強い意思」が必要なのです

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