高血圧になる原因 – 女性ホルモンが関係していた?
高血圧にはいくつかの原因が考えられますが、男性と女性とでも違ってきます。
一般的に、中年期になると高血圧になる割合が多くなるのが男性です。女性は男性に比べて、血圧は低い傾向にあります。
では、なぜ女性は男性に比べて高血圧になる人が少ないのでしょう?
なぜ男性より女性の方が高血圧になりにくいのか?
高血圧は年齢によっても発症しやすい時期があります。男性は中年期になると、高血圧になる人が多くなります。しかし、女性は中年期になっても、高血圧になる割合が男性より少ないのです。
これには、女性ホルモンが関係しているためです。
女性には、卵胞から女性ホルモン「エストロゲン」が分泌されています。これは、子宮を作り乳腺を発育させて月経を促すためのホルモンです。
エストロゲンは、女性の特徴的な機能や生理を司るホルモンで、動脈が硬くなるのを防ぐアンチエイジング作用もあります。そのため、女性は男性に比べて血圧が上がりにくく、心筋梗塞にもなりにくい傾向があるのです。
女性は閉経期以降に高血圧になりやすい?
女性はエストロゲンの分泌で高血圧になりにくいのですが、50歳を過ぎる頃から血圧が上がり始める人が多くなります。
これは、女性は閉経期を迎えるとエストロゲンの分泌量が減るためです。エストロゲンの分泌が不足することで、動脈が硬くなり始めて血圧が上昇しやすくなるのです。
ですので、女性は更年期までは男性に比べて血圧も低めですが、更年期障害を過ぎる頃から血圧が高くなる傾向があります。
女性の場合、若い頃は血圧が低めの人でも、生理がなくなる閉経期を境に、高血圧になるという人が多いのです。
女性ホルモン減少による高血圧対策には?
女性ホルモン「エストロゲン」の減少で、血圧が上がり気味になる更年期以降の女性には、大豆製品を積極的に摂ることがおすすめです。
女性ホルモンと構造が似ている大豆イソフラボンには、更年期障害の症状を緩和する作用があります。また、血管を拡張して血圧を下げる一酸化窒素(NO)を生み出す酵素を活性化する働きもあります。そのため、血管を収縮して血圧を上げる作用を持つエンドセリン-1の分泌を抑制する働きもあるのです。
大豆のタンパク質は、煮豆などで食べるよりも、加工品の方が栄養成分が効率よく吸収できます。
納豆のように発酵過程でタンパク質の一部が分解されていたり、食物繊維の少ない豆腐の方が、消化吸収が高くなるからです。
将来、高血圧になる可能性は誰にでもある?
女性の高血圧は閉経期以降から発症しやくなりますが、男性は30歳以降の中年期から血圧が上昇しやすくなります。
これは、加齢によるためです。加齢は誰にでも訪れるもので、血管を老化させ動脈硬化を進行させていきます。その結果、高血圧になってしまうのです。
ですので、将来的に高血圧になるリスクは誰にでもあるということです。
血管の老化を防ぐためには、血管をしなやかにして、血液をサラサラにする効果のある食材を意識して摂り入れることが大切になるのです。