高血圧を改善するための調味料選びとは?
生活習慣の改善で血圧を下げるためには、毎日の食生活が大きく影響してきます。
特に注意したいのが、料理に使う調味料です。調味料は量を控えても、毎日摂り続けることになるため、体への影響も大きいのです。
市販の調味料に含まれる塩分に注意
市販の調味料には、砂糖や化学調味料など様々な添加物が多く含まれているものが少なくありません。
特に高血圧の人が気をつけたいのが、調味料などに含まれる“隠れナトリウム”です。
市販でよくある便利なうま味調味料(化学調味料)には、「グルタミン酸ナトリウム(MSG)」が多く含まれています。固形や粉末状のダシなどがそうです。
更に、これらの加工品は製造過程で「D-グルタミン酸ナトリウム」が発生して含まれているのです。
このグルタミン酸ナトリウムは、ダシだけではなくポン酢やしょう油など様々な加工品に多く含まれています。
アメリカでは食品衛生法によって、ベビーフードなど一部の食品にはグルタミン酸ナトリウムの使用を禁止している物もあります。
このグルタミン酸ナトリウムの表示は、成分に「調味料(アミノ酸等)」と記載されているものもあります。
しかも、現在の日本の食品添加物表示の基準では、どれだけ多くの化学調味料を含んでいても、調味料(アミノ酸等)と一括表示をすることが許されているのです。
調味料に含まれるナトリウムについては、こちらの記事も参考にして下さい。
「少しくらいならいいだろう」と思って、このような加工調味料ばかりを使っていたら、体に摂取される塩分量は多くなります。
仕事が忙しい時や家事に追われていると、ついついこのような便利な調味料を頼りたくなるのもしょうがないかもしれません。
しかし、最近ではこのような化学調味料の健康への影響を危惧して、“化学調味料無添加”や“グルタミン酸ナトリウム不使用”などと表示された物もあります。
加工品に頼りたい時などは、できればこのような商品を選ぶことをおすすめします。
しょう油の代わりに柚子酢を使う
しょう油には、濃口しょう油と薄口しょう油がありますが、薄口しょう油の方が塩分は高くなります。
塩分を減らすためには、薄口しょう油よりも濃口しょう油を使って、調理に使う量を減らすようにするといいでしょう。
また、塩分量を減らすために、オリジナルで配合したしょう油を使うのもおすすめです。
特に、しょう油の変わりにお酢を使うのは、血圧を下げるためには効果的です。
それも、柚子を使った柚子酢は、動脈硬化の予防にもとても効果的なことがわかっています。
柚子に含まれる成分、リモネンやヘスペリジン(ビタミンP)には、動脈硬化の改善や高血圧を予防する効果があります。
柚子酢の効果については、こちらの記事を参考にして下さい。
お刺身やサラダにかけたり、ポン酢の代わりに柚子酢を使うのもいいですね。
市販の調味料選びは値段で判断できる?
しょう油や油などの市販の調味料を選ぶときに気をつけたいのが、どんな材料を使っているかということです。
豆腐や缶詰など原材料がわかりやすいものには、遺伝子組み換え作物の表示があります。
しかし、市販の調味料にはそれらの表示義務がありません。
例えば、油の原材料は大豆やとうもろこしや菜種などですが、それらの原材料が遺伝子組み換えの作物を使ったものかどうかは表示義務がないためわからないのです。
これはおかしな話ですが、日々の食生活に欠かせない調味料に、遺伝子組み換え表示の義務がないのが、現在の日本の現状でもあります。
そのため、気をつけているつもりでも、知らないうちに遺伝子組み換え作物を食べ続けているということもあるのです。
油を搾り出す作業には相当な手間がかかるため、安価に大量生産はできません。正当な材料を使ったものであれば、他の商品に比べて値段は高くなっているはずでしょう。
値が張る調味料には、それなりの正当な材料や手間がかかっているということなのです。
どんな調味料を選べばいいか困った時は?
しかし、原材料や添加物の有無など気にしていたら、どんな調味料を選べばいいかわからなくなることもあるでしょう。
どんな物を選ぶか判断に困った時は、信頼できる人やお店を見つけておくのも一つの方法です。
最近では、原材料や生産者、生産工程など厳選した食材を扱うお店も増えています。買い物のついでに新しい情報を仕入れることもできますし、食材に合ったおすすめの調理方法を教えてくれるお店もあります。
住んでいる場所にそのようなお店がない場合は、ネットショッピングも充実していて便利です。
また、そのような食材などの情報に詳しい人がいれば、その人が選ぶ物を参考にするのもいいでしょう。
食事で高血圧を改善していくためにも、調味料選びにはこだわりたいものです。
今まで見過ごしていた原材料など、体の中に入ることを考えると、安易に価格だけで判断することはできません。
是非一度、家庭にある調味料を見直してみてはいかがでしょう?