高血圧の改善は健康な体作りから – 免疫力を高める

高血圧を改善するためには、何よりもまず、体が健康でなくてはなりません。
体が健康な状態なら、病気を改善するための機能が自然と働き始め、回復する力が十分に発揮されます。

健康な体は「免疫力」が正しく働いている

本来、人間の体は病気にならないようにできています。それは、体の中に備わっている何重もの免疫システムが、病原菌や外から入ってきたウィルスを退治してくれるからです。
しかし、悪い生活習慣や食生活の乱れ、強いストレスが続くことで、体に備わっている免疫力は正しく働かなくなってしまいます。それによって、高血圧を引き起こしたり、その他の様々な病気を発症させる原因となるのです。

既に高血圧症を患っている人は、体の免疫力が下がっている可能性があります。高血圧に限らず、全ての病気は免疫力が低下していることの現れです。
高血圧を改善するためには、何よりも、先ずは免疫力が正しく働くように戻す必要があるのです。

免疫機能は腸で作られている

実は、私たちの体の免疫細胞の7割は腸で作られています。そのため、腸内環境が悪化すると免疫力が低下することにも繋がるのです。
腸は、私たちが食事から摂取した栄養素を吸収し、排泄する器官です。腸内環境が悪化すると、食物の吸収や排泄がうまくいかず、免疫力が低下して病気にかかりやすくなるのです。
極端に言えば、全ての病気の原因は、腸内環境の乱れから起こるとも言えるのです。

腸内環境を整えることは根本的な改善につながる

腸内環境と健康は密接に関係しています。
高血圧の治療では、血圧を下げるために降圧薬を処方されます。しかし、それでは根本的な改善にはなりません。血圧が目標値まで下がらないと、薬を増やしていくしかないのです。
根本の原因を改善しない限りは、次から次へと対処療法を施していくことになります。

しかし、既に降圧薬を服用している場合でも、腸内環境を改善していくことで免疫力を高めることはできます。それによって、薬を減らしたり、薬物療法が必要なくなる場合もあるかもしれません。

まずは腸内環境を整え、免疫力の働きを正常に戻すことから始めてみてはいかがでしょう？

腸内細菌を増やせば免疫力が高まる

免疫細胞を活性化するのは腸内細菌です。免疫力を高めるためには、腸内細菌の種類と数を増やすことです。そのためには、納豆や味噌、ぬか漬け、キムチなどの発酵食品が効果的です。
発酵食品を食べることで、腸内細菌が刺激されて働きが活発化し、数を増やします。また、腸内細菌のエサとなる食物繊維を摂ることも大切です。
更に、海藻類も腸内環境を整えるのに効果的です。私たち日本人の腸内細菌は、ワカメなどの海藻類を分解する遺伝子を持っています。海藻類は日本人の腸内細菌と相性が良いと言えるのです。また、海藻には健康を保つための必須ミネラルが豊富に含まれています。

腸内環境を改善する方法として、以前のこちらの記事も参考にして下さい。

健康な体はミネラルバランスが整っている

高血圧といえば、塩分の摂り過ぎが上げられますが、それ以外にもカルシウムやカリウム、マグネシウムなどの微量栄養素（ミネラル）が密接に関わっています。
ナトリウム（塩分）の排泄を促進するにはカリウムが必要です。カルシウムは、筋肉細胞がリラックスしたり、緊張したりするのをコントロールする働きがあります。それによって血圧を低下する作用があるのです。
また、マグネシウムは、細胞の内と外とのミネラルのバランスを正常に保つ働きがあります。

私たちの体は、こうしたミネラルのバランスが保たれていないと、うまく機能しないのです。
高血圧は、塩分を過剰に摂取していたり、カルシウムやカリウム、マグネシウムの不足が原因となっていることが考えられます。
細胞内のナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラルバランスが崩れることで、血管や筋肉が緊張して、血圧が高くなるのです。

高血圧を根本的に改善していくためには、まずは健康な体作りからです。そのためにも、免疫力が高まるよう腸内環境を整え、栄養バランスの整った食生活を心がけることが大切なのです。