血管を強くして高血圧を改善する!血管の老化を防ぐには

血圧測定

血管の老化度を知るバロメーターとなるのが「血圧」

高血圧血管の老化と深く関係しています。

そして血管の老化度を知るバロメーターとなるのが、「血圧」です。血圧は血管にかかる圧力なので、その数値が高い「高血圧」は、血管に大きな負担がかかっている状態です。
強い圧力が常にかかることで血管の老化を早めてしまうのです。そのため、高血圧が長期間に渡って続いている場合、血管の老化も進んでいると言えるのです。

血圧が高い

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血管に負担がかかっている

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血管の老化を早めてしまう!

しかし、血管は若返りが可能な器官でもあります。老化が進んだ血管も、生活習慣を見直すことで若返らせることができます。

丈夫で強い血管は、血圧を下げて高血圧糖尿病などの血管病を防ぎます。高血圧を改善するためには、まずは「血管を強くする」生活習慣を身につけることが大切です。

すでに老化した血管も、生活習慣を見直すことで若返らせることができる。

血管を強くするカギは「内皮細胞」

血管を強く丈夫にするためのカギを握っているのが、「内皮細胞」です。内皮細胞は血管壁の最も内側に位置します。
血管内腔との堺にあるため、血液と血管壁の仲介者のような役割を持ち、血管を守り強くする働きがあるのです。

血管内皮細胞

血管を強く丈夫にするためのカギを握っているのが、血管の内側にある「内皮細胞」

内皮細胞の主な役割は、「バリア機能」「活性化機能」があります。

血液中に存在する成分が、血管壁内に侵入するのを防いでいる「バリア機能」は、血管内で堤防のような働きをしています。
一方の「活性化機能」では、血管を健康に保つための物質を生み出し、活用する働きがあります。

内皮細胞の働き

  • バリア機能
    血液中に存在する成分が血管壁内に侵入するのを防ぐ。
  • 活性化機能
    血管を健康に保つための物質を生み出し、活用する働きがある。
そして、その活性化機能として働く物質が「NO エヌ・オー(一酸化窒素)」です。一酸化窒素というと、排気ガスにも含まれているため、悪いイメージを持つ人が少なくありません。
しかし、人体で作られるNO(一酸化窒素)にはとても優れた働きがあるのです。このNOの作用を発見した研究者は、ノーベル賞をもらったほどです。

内皮細胞から作り出されるNOは、血管壁に良い刺激を与え、血管壁を広げる働きがあります。そうすることで血圧は下がり、血管への負担を軽減させるのです。
また、NOが血液中に放出されると、血液が固まりにくくなるため、脳梗塞脳梗塞の原因となる血栓(血のかたまり)ができるのを防ぐことができます。

内皮細胞から作り出されるNOの働き

血管壁に良い刺激を与え、血管壁を広げる。

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血圧を下げる

血液を固まりにくくして血栓を防ぐ。

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脳梗塞や脳梗塞を予防

内皮細胞から作られる一酸化窒素

血管壁に刺激を与え、血管壁を広げる

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血圧を下げて血管への負担を軽減する

動脈硬化などの血管の老化を防ぐ

このようなことから、内皮細胞が元気でイキイキとした状態であることが、血管の若さと強さにつながるのです。

血管の老化度を確認する方法は?

血管の老化度は、健康診断などの身近な検査値から確認できます。血圧や血液検査の数値から推測することができるのです。

中でも、血管と最も関係が深いのが「血圧」です。先にも述べたように、血圧値が高い状態が続いているということは、血管に負担がかかり続けているということです。
そのため、高血圧の人ほど血管が疲弊して老化しやすくなるのです。

また、「血糖値」と悪玉の「LDLコレステロール値」が高いと、血液中に過剰な血糖とLDLコレステロールが溢れているという状態になります。
このような状態になると、血液がドロドロになり血流も悪くなります。そして血管にも負担がかかるため、老化を加速させることになるのです。

このことからも、血圧、血糖、LDLコレステロールの数値で、血管の健康状態を確認することができます(下記参照)。

血管の老化度を確認する目安

  赤信号~黄信号 黄信号にかなり近い青信号
血圧値 上が140mmHgまたは、
下が90mmHg以上
上が130~139mmHgまたは、
下が85~89mmHg以上
空腹時血糖値 126mg/dℓ以上 110~125mg/dℓ
ヘモグロビン
A1c
6.5%以上 5.6~6.4%
LDL
コレステロール値
140mg/dℓ以上 120~139mg/dℓ

※各検査項目の診断基準を目安値としています。
※ヘモグロビンA1cは国際標準地(NGSP)の検査値。

血管を強くする3つの食習慣とは?

健康診断の検査値から、自分の血管が老化しているとショックを受ける人もいるかもしれません。しかし、血管はいくつになっても若返らせることが可能です。

血管の健康状態と深く関わる「内皮細胞」は、食べる物によってイキイキと丈夫に生まれ変わることができます。その反面、悪い食生活を続けていると、ますます血管は弱くもろくなり、老化の進行を早めてしまうことになります。

では、血管を若返らせる食べ物とはどのようなものなのでしょうか?ここで、内皮細胞を元気にして血管を強くするための、3つの食習慣をご紹介します。

血管を強く元気にする3つの食習慣

食生活を改善

食生活を改善することによって、老化した血管も若返らせることができる。

血管を元気にする、食の習慣

  1. 塩分を減らす
  2. 魚や大豆製品を摂る
  3. 野菜を多く摂る
1の、塩分の摂り過ぎは、高血圧の人ではまず注意するべきことですよね。
塩分を摂り過ぎることで、内皮細胞をはじめとする血管の組織を痛めてしまうことになります。減塩することによって、血管を痛めない体内環境をつくれるのです。

2の、魚や大豆製品には、血管を若返らせる成分「良質なたんぱく質」が豊富に含まれています。魚や大豆製品を積極的に摂ることで、内皮細胞が元気に生まれ変わる材料となるのです。

3の野菜には、体内の活性酸素を減らす「抗酸化成分」が多く含まれています。緑黄色野菜を積極的に摂ることで、血管内の悪玉物質(酸化LDLコレステロールなど)の発生を抑えることができます。

毎日食べる物は、ダイレクトに血管の健康状態に影響してきます。日々の食生活の中で、「悪いものを減らし、良いものを増やす」食習慣を続けることが、強くて元気な血管を作ることにつながるのです。

また、この他にも血管をケアする効果の高い食べ物を、毎日の食事に積極的に摂り入れることも大切です。
日々の食生活に積極的に摂り入れたい「血管に良い食べ物」について、こちらの記事で紹介していますので参考にして下さい。

黒にんにく

黒にんにくは、血液サラサラ効果や血管を若返らせる効果がパワーアップしている。

こちらの記事でも紹介している「黒にんにく」は、血圧が高めの人におすすめの健康食品です。
黒にんにくは、生のニンニクを発酵・熟成させて作られるため、ニンニクが持つ血液サラサラ効果血管を若返らせる効果が更にパワーアップしています。
そのため、食べ初めてわりと早い段階でその効果を実感している人も多いようです。

人気の黒にんにくについては、こちらを参考にして下さい。

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血管の老化を防ぐ –  塩分を減らす食事方法

健康な血管をつくる食習慣の中でも重要なポイントとなるのが、「塩分を減らす」ことです。それは、血管の状態を知る一番のバロメーターとなるのが「血圧」だからです。
高血圧の人は、多少の差はあったとしても、いくらか血管の老化は進んでいる状態だということが言えます。

そこで今回は、家庭での塩分量を減らす工夫を紹介したいと思います。食べ方を少し工夫するだけで、余分な塩分摂取量を確実に減らすことができます。

塩分

高血圧の方なら重点的に改善したいのが ”塩分の取りすぎ”

Ⅰ.調味料の塩分を減らす

調味料の塩分といえば、塩としょう油ですね。どちらも家庭での食事には欠かせない調味料です。
特に「しょう油」はどの家庭でも使っている万能調味料です。和洋中どんな料理にも使えますし、お刺身を食べる時にも欠かせませんね。

青魚のEPADHAには動脈硬化を予防する効果があります。特に生の新鮮なものを食べると効果的なので、是非お刺身でいただきたいところです。
しかし、そこに塩分の多い醤油を使っていたのでは、効果も半減してしまいます。

そこで、醤油の塩分を減らす工夫をご紹介したいと思います。これは、私の父も実際に使っている方法です。お刺身が大好きなので、この自家製減塩醤油は欠かせません。

自家製減塩しょう油を作る
  1. しょうゆと水(だし汁)を1:1で割って、昆布を入れます。
  2. 容器に入れて数時間寝かせるとできます。
  3. 冷蔵庫で1週間程もちますので、作りおきしておくといいでしょう。

Ⅱ.塩分の多い食品を減らす

日本で昔から食べられてきた伝統食には、塩分が多いものが沢山あります。どんな食品に塩分が多いのかを知ることで、意識して食べる量を控えることができます。

塩分の多い食品

  • 干物
  • 魚の塩蔵品(たらこ、すじこ、塩鮭など)
  • 練り製品(かまぼこ、ちくわなど)
  • しらす干し、イカの塩辛
  • 肉の加工品(ハム、ベーコンなど)

Ⅲ.漬物、佃煮、梅干しなどを食べ過ぎない

和食に付きものの漬物や佃煮、梅干しなどですが、定食にも必ずといっていいほど付いてきますよね。日本人は、漬物や佃煮はご飯のお供に欠かせないという人も多いと思います。

しかし、これらは塩分がとても多い食品です。

漬物、佃煮の塩分量の目安
  • たくあん(30g) 2.1g
  • のりの佃煮(15g) 1.5g
  • 梅干し1個(10g)2.1g
毎食のように食べていたのでは、塩分摂取量が多くなってしまいます。意識して、週に数回食べる程度に減らすようにすると良いでしょう。
また、梅干しや漬物など塩分の強いものは、水に浸して塩抜きしてから食べるのもお勧めです。

Ⅳ.汁物・麺類を食べる回数を減らす

日本人が好きなラーメンうどんなどのめん類には、汁に塩分が多く含まれています。

日本の伝統食、「味噌汁」も塩分が多い食べ物です。家庭で食べる時には味噌を少なめにするといった工夫ができますが、外食で出されている味噌汁は濃いものが多いです。
外食する場合には、味噌汁を半分残したり、お湯で薄めて飲むなど工夫すると良いでしょう。

麺類が好きな人は食べる回数を減らしたり、汁を半分以上残すようにしましょう。それだけで、1回で2〜3g前後、減塩することができます。

麺類1食に含まれる塩分量の目安
  • 味噌汁: 約2g
  • ラーメン: 約6g
  • 味噌ラーメン: 約8g
  • きつねうどん: 約5g
  • 鍋焼きうどん: 約7g
  • かけそば: 約3g
  • カップラーメン: 約6.9g

Ⅴ.自分の塩分摂取量を知る

高血圧の人は、塩分の摂取量を1日g未満とされています。しかし、自分がどれだけの塩分を摂っているのか把握している人は少ないと思います。
塩分を減らすためには、まずは自分の塩分摂取量をある程度把握しておくことが大切です。

そこで、普段の生活の中で塩分量をチェックする方法をご紹介します。

ナトリウム量から食塩相当量を算出する方法
  1. 食品の包装に記載されている塩分含有量をチェックします。
  2. ナトリウムの量が記載されている場合、以下の計算式で食塩相当量を出すことができます。

(ナトリウム量[mg] ✕ 2.54)÷1000=食塩相当量(g)

毎回計算するとなると面倒ですが、よく食べる食品については最初にある程度把握しておくと、だいたいの目安が分かってくると思います。そうすると、塩分を調整するコツも掴めてくるはずです。

塩分が気になるという人は、一度自分の食塩相当量をチェックしてみてはいかがでしょう?

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