高血圧に効くという日本の伝統食とは?
日本には古くから伝わる伝統食で、今も食されているものがあります。
中でも、高血圧に効くとされて伝えられてきたものがあるのです。
「へしこ」に含まれる大量のペプチドが血圧を抑制する
「へしこ」は福井県若狭地方に伝わる伝統食の一つです。さんまやさばなどの青魚を米ぬかに漬け込んで作る保存食になります。
この地方では漬け込むことを方言で「へしこむ」と言うことから、これがなまって「へしこ」と呼ばれるようになりました。
元々は魚介類を長期保存しておくために考えられた調理法で、江戸時代から作られていたと言われています。
発酵食品であるへしこには、ミネラルやアミノ酸がバランスよく含まれています。
また、青魚を1年ほどぬか漬けにすることで、魚に含まれるペプチドが倍増します。そのため、血圧の上昇を抑える効果が強まるのです。
このへしこの血圧抑制効果については、福井県立大学生物資源学部の赤羽教授の研究によって明らかとされました。
へしこは、加工前の鯖に比べてアミノ酸が2.5倍、ペプチドは5倍もの量になります。そして、この大量のペプチドが血圧の上昇を抑える働きをすることがわかったのです。
実際に、長年へしこを食べている地元の人たちは、血圧の問題を抱えている人が少ないということです。
塩分を含むへしこが高血圧に効果があるというのは、この「ペプチド」の効果だったのですね。
またペプチドの他にも、鯖などの青魚にはEPAやDHAが豊富に含まれています。それによって、余分なコレステロールや中性脂肪を排出させる作用があるため、脂質異常症や動脈硬化を予防する効果があります。
- 血圧上昇を抑制
- 高血糖の改善
- 内臓の働きを促進
- 体力や免疫力の強化
- LDLコレステロールの低下
- 中性脂肪の低下
カリウムが豊富な「小豆かぼちゃ」で血圧を下げる
小豆とかぼちゃを塩味だけで煮た「小豆かぼちゃ」は、昔からよく食べられてきたおふくろの味です。
東北や北陸地方でよく食べられて、「いとこ煮」として親しまれてきました。
小豆とかぼちゃは味の相性がいいだけではなく、血圧を下げる効果も相乗作用があるのです。
この2つの食材は、ともにカリウムを豊富に含んでいるため、体内のナトリウムを排泄して、血圧を下げる効果があります。
また、小豆にはアントシアニンなどのポリフェノールが含まれ、かぼちゃにはβ-カロテンなどのカロテン類が豊富に含まれています。そのため、相乗的な抗酸化作用が期待できるのです。
- 血圧降下
- 血液の浄化
- 老化予防
- 便秘解消等
和風ハーブ紫蘇の「紫蘇ジュース」で血液浄化
独特の風味がある紫蘇は、日本では昔から馴染みのある“和風ハーブ”と言えます。
殺菌効果があることから、刺身などの生ものに添えられて、食中毒の予防などに役立てたれてきました。
そんな身近で使われることの多い紫蘇には、高血圧に良い効果があるのです。
紫蘇には、ポリフェノールの一種であるロスマリン酸、β-カロテン、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEや、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。
また、これらの成分には、血液をサラサラにして血行を改善する効果があります。それによって、血圧を安定させ、血圧をコントロールするのに良い効果があるのです。
これらの紫蘇の有効成分を摂取するには、そのまま食べるよりもジュースにすると便利でおすすめです。
紫蘇ジュースは市販でも販売されていますが、紫蘇が沢山手に入れば自家製ジュースを作るのもいいでしょう。
売られている紫蘇ジュースは濃縮されたタイプですので、好みで薄めて飲みます。
- 血圧降下
- 血液浄化
- 便秘予防
- 免疫力向上
- アレルギー予防
有効成分だけではなく、その食材を美味しく味わって食べることも、成分をより有効に吸収するのに役立ちます。
昔ながらの味を楽しみながら、高血圧の改善に役立ててみてはいかがでしょう?