高血圧の原因は塩ではなく「砂糖」だった?!
高血圧は様々な要因によって起こるものです。
その一つに「食塩の摂り過ぎ」ということがよく言われています。しかし、実際には塩分よりも「砂糖」を摂り過ぎていることが問題になっている場合もあるのをご存知ですか?
目次
大量の砂糖が血圧を急激に上げる?

塩分の過剰摂取は意識していても、砂糖については疎かになっている人も多い。
砂糖を大量に摂取すると、急速に血圧が上がります。これは、砂糖が血液中の塩化カリウムの濃度を濃くするためです。砂糖自体にはカリウムは含まれませんが、他のミネラル分を溶かしてしまう作用があります。そのため、相対的にカリウム濃度を濃くすることになるのです。
血液中のカリウム濃度が上がると、細胞や組織が膨張し拡張します。そうすると血管は膨張して、内径が狭くなります。そのため、血液が通りにくくなることで余計な圧力がかかることになり、血圧が上昇するのです。
なぜ、砂糖の摂り過ぎで血圧が上昇する?
砂糖を大量に摂取する
血液中の塩化カリウムの濃度が上昇する
血管が膨張し、血液の通りを悪くする
血圧が上昇する
また、砂糖に限らず炭水化物を含む糖質を摂取することで、血中の血糖値を調整しようとインスリンが分泌されます。このインスリンは、交感神経系の緊張を高め、血管を収縮させる作用があります。そのため、血圧が上がることになるのです。
血中の血糖値を調整しようとインスリンが分泌され、交感神経系の緊張を高めて血管を収縮させる作用があるため。
実際に、病院での食事指導や医師などからは、「塩分を控える」ことは注意されますが、砂糖を摂り過ぎないよう注意されることはありません。ですので、高血圧症の患者さんにも「砂糖が血圧を上げる」ということは知らない人がほとんどなのではないでしょうか。
砂糖の恐ろしい害とは?
砂糖は中毒性もあることから“甘い麻薬”とも呼ばれています。摂り過ぎると、血圧を上げるだけではなく様々な疾患を引き起こす原因となるのです。
砂糖の害は主に2つあります。一つは細菌やウィルスのエサ(感染源)であるということです。
砂糖を過剰に摂取することで抵抗力が弱まり、体内で細菌やウィルスが繁殖しやすくなります。また、全身のホルモンバランスや自律神経のバランスを失います。
そして二つ目は、「強酸性」であるということです。これは活性酸素の害そのものと同じです。細胞の破壊によって色々な病気を発症させることがあります。
例えば、ひどい便秘や冷え性、肥満、糖尿病、高脂血症、心臓病、めまいなどがそうです。
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- 細菌やウィルスのエサ(感染源)であること
抵抗力が弱まり、体内で細菌やウィルスが繁殖しやすくなる。 - 強酸性であること
ひどい便秘や冷え性、肥満、糖尿病、高脂血症、心臓病、めまいなどの症状。
- 細菌やウィルスのエサ(感染源)であること
また、砂糖を過剰に摂ると、体内では様々なビタミンが消費され、ビタミン不足になります。それによって代謝の悪化を引き起こし、酵素の働きが弱まることで、痛みなどの症状も強く出るようになるのです。
- 抵抗力が弱まり、細菌やウィルスに感染しやすくなる。
- ホルモンバランス・自律神経のバランスが崩れる。
- 細胞が破壊され、様々な病気を引き起こす。
- 低血糖が起こり、精神の状態が不健全になる。
- 代謝の悪化。
- 痛みを感じやすくなる。
砂糖が大量に含まれる物に注意!
普段は砂糖を控えているつもりでも、知らず知らずに砂糖が多く含まれる物を食べていることもあります。甘いお菓子などには砂糖が多く使われているのは分かりますが、そうでないものにも砂糖が大量に入っている場合があるので注意が必要です。
例えば、缶コーヒーやジュースには甘味料が多く入っています。また、さっぱりとした飲み口に感じる清涼飲料水にも、意外に多くの糖分が入っているのです。
更に、主食となる白米やパン、うどんやラーメンなどの麺類にも、意外に多くの砂糖が含まれています。
- 清涼飲料水
- 缶コーヒーやジュース
- 白米、パン
- うどん、ラーメンなどの麺類
50歳を過ぎたら糖質は「毒」となる?!
体の働きは年齢によって変化していきます。中でも、エネルギーを生成する機能が50歳前後で変化すると言われています。
人の体は、糖質をエネルギー源とする「解糖エンジン」と、酸素を燃焼させて、効率よくエネルギーを生成する「ミトコンドリアエンジン」が働いて、エネルギーを作り出しています。
この2つのエンジン機能は相互に助け合いながら動いているのですが、メインとなるエンジンが、50歳前後で切り替わるのです。
50歳頃までは瞬発力に長けた「解糖エンジン」がメインで、50歳頃を境に、持久力に長けた「ミトコンドリアエンジン」がメインに働くようになります。
- 50歳頃までは、瞬発力に長けた「解糖エンジン」がメインに働く。
- 50歳頃を境に、持久力に長けた「ミトコンドリアエンジン」がメインに働くようになる。
体が高糖質の状態になると、ミトコンドリアエンジンが誤作動を起こし、取り込んだ酸素を活性酸素に変えてしまうことになるからです。
活性酸素は、強力な酸化力を持つ物質で、老化を促進させる原因物質と考えられています。
活性酸素を増やさないためにも、体を高糖質の状態にしないということは重要です。
そのためにも、糖質が多く含まれる主食には気をつける必要があります。50歳頃からは、主食の量を減らしたり、全粒穀物を含むものに変えたりすると良いでしょう。
ミトコンドリアエンジンが誤作動を起こして、取り込んだ酸素を活性酸素に変えてしまう。
50歳から積極的に摂りたい「抗酸化力」の高い食べ物

50歳頃からは「高糖質の状態」になりやすい為、高酸化力の高い食べ物を多く摂るようにする。
50歳頃からは「高糖質の状態」になりやすい為、糖質の摂り過ぎに気をつけなければいけません。しかし、摂取を控えるだけではなく、逆に積極的に摂ることで体の「抗酸化力」を高める食べ物もあるのです。
ここ最近特に健康にいいと注目されているのが「黒にんにく」です。黒にんにくの何がスゴイのかと言うと、ニンニクに含まれる有効成分が、発酵・熟成することによって飛躍的に増えることです。
中でも注目したいのが、「S-アリルシステイン」という成分が増加することです。
S-アリルシステインは、ニンニクにも微量にしか含まれていない希少な成分ですが、黒にんにくになると急激に増えることがわかっています。
そして、このS-アリルシステインが増加することで、体の中の免疫細胞が活性化され、抗酸化力がよりいっそう高まるのです。
黒にんにくの効果について、詳しい説明はこちらの記事をご覧下さい。
抗酸化力が高まると、体の中の活性酸素の増加を抑えることができます。
老化の最大の要因とも言われる“酸化”を防ぐためにも、「抗酸化力」を高める食べ物は積極的に取り入れたいですね。