高血圧の「基準」はどこから?具体的な数値とは


高血圧とは、血圧の数値が一定の基準値を超える状態になることです。
では、その基準となる数値はいったいどうやって決まるのでしょう?

高血圧の判断基準値はどのように決められるのか?

高血圧と判断される基準値は、上の血圧(収縮期血圧)140mmHg、下の血圧(拡張期血圧)90mmHgを超えた場合となります。

高血圧の判断基準値
上の血圧(収縮期血圧)140mmHg/下の血圧(拡張期血圧)90mmHg以上

しかし、血圧の数値が基準値を超えたからといって、必ずしも治療が必要になるわけではありません。
高血圧治療が必要となる血圧の基準値については、日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン」に定められています。ガイドラインについての詳しい説明はこちらの記事をご参考下さい。

「高血圧治療はいつから?高血圧のガイドラインについて」

このような高血圧と判断する基準値を決める元となるのが、「疫学」です。疫学は、長い年月をかけて多くの人たちの血圧を測定して、そのデータを解析する研究手法です。
疫学のように、毎年繰り返して調査を進める「横断的な研究」によって、時間経過とともに起きる変化を明らかにすることができるのです。「ある年齢で一定の血圧値を示していた人たちが、何年後かに、ある病気を発症する」というようなことが判明されるのです。

人間ドックなどの検診で、「このままの状態で経過すると7年後に心筋梗塞になる可能性があります」などといった記載があると思います。それは、こうした研究成果を基準にして判断されているのです。

世界の心臓を救った疫学「フラミンガム研究」

疫学研究は様々な研究が世界中で行われています。中でも血圧に関しての有名な研究が「フラミンガム研究」です。
米国のフラミンガムという小さな町で始めた「フラミンガム研究」は、継続的な疫学研究の重要性を認識して国家事業として行われたものです。
この研究によって、動脈硬化の危険因子が特定されることとなりました。血圧、コレステロール、喫煙、飲酒などの様々な要因が動脈硬化の発症と密接に関係していることが明らかとなったのです。
フラミンガム研究は、「世界の心臓を救った町」と賞賛されるほど、多くの新しい発見をもたらしたのです。

この研究成果によって、高血圧の診断基準は「年齢とは関係なしに、160/95mmHg以上、正常血圧が140/90mmHg未満、その中間が境界型」とされました。
また、世界保健機関(WHO)が定める診断基準もこれに基づき制定され、長い間用いられてきました。
そして、この研究によって初めて、「血圧が高くなればなるほど、心臓病脳卒中が増加する」ということが明らかとなったのです。

日本の疫学研究でわかった高血圧の判断基準値

日本でも、フラミンガム研究をモデルとした「久山町研究」が九州大学医学部が中心となって1961年から行われました。
福岡市に隣接する久山町は、日本の平均的な年齢構成を有する町です。こうした平均的な日本人を対象とすることで、より私たち日本人が活用できるデータを収集することができるというわけです。

この久山町研究のデータにおいても、脳卒中の原因として高血圧が大きく影響していることが明らかとなっています。また、高血圧の判断基準についても、欧米のものとほぼ同じであるということでした。
つまり、「上の血圧が140mmHg、下の血圧が90mmHgを超える」と、脳卒中心筋梗塞などの発症頻度が急速に高まるということになるのです。

望ましい高血圧の判断基準は?

このような様々な研究成果が集積されてきた結果、現在では理想的だとされる至適血圧は、「120mmHg/80mmHg未満」とされています。
血圧は常に変動するものなので、この至適血圧を維持するとなると、上の血圧が100mmHg前後になることもあるわけです。
上の血圧が100mmHg以下というのは、これまでなら低血圧とされてきた血圧値です。このことからも、いかに血圧を低く維持することが理想的だということがわかるかと思います。

脳卒中心筋梗塞などの危険な血管病を発症させないためには、血圧は低ければ低い方がいいということになるのです


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