高血圧の症状 – こんな症状は要注意!
高血圧はほとんどの場合が自覚症状として表れません。しかし、症状がないからと言って、治療しなくていいというわけではありません。
高血圧は、症状が出てからでは手遅れになる可能性があるからです。
高血圧で突然襲われる発作、最も多い脳卒中と心筋梗塞
高血圧は、原因のはっきり特定できない「本態性高血圧」と、原因の明らかな「二次性高血圧」に分類されます。
現在、高血圧症と診断されている約90%は原因不明の本態性高血圧です。
この本態性高血圧には、特徴的な症状はなく、自覚症状もほとんどありません。ですので、治療せずにそのまま放置されることも多いのです。
しかし、高血圧が進行することで、命に関わる病気を発症することも少なくありません。
高血圧の人が突然襲われる発作で一番頻度が高いのは、脳卒中と心筋梗塞です。脳卒中の中でも脳出血やくも膜下出血などは、突然大きな発作が起きて発病するものです。心筋梗塞も何の前ぶれもなく、ある日突然、発症することが半分以上だと言われています。
このような、突然襲われる発作を防ぐためにも、定期的な診察や検査を受ける必要性があるのです。また、普段から血圧が高い人は、高血圧を悪化させないよう、生活習慣を改善して予防することが大切になってきます。
こんな症状があったら、脳卒中や心臓発作の前ぶれかも?!
脳卒中や心筋梗塞はほとんど前ぶれのような症状はありません。しかし、まれに小さな兆候がある場合もあります。生活に支障がないからと放っておくと危険なこともあります。
もし、次のような自覚症状があった場合には、注意する必要があります。
【脳梗塞の前ぶれ】
- 目が回るようなめまい
- 舌がもつれてうまく話せない
- 歩いていて、突然よろける
- 物が二重に見える
- 突然、握っていた箸やペンなどを落とす
【脳出血の前ぶれ】
- ズキンズキンと拍動性の頭痛が起こる
- 目が疲れやすくなったり、チカチカしたりする
【心筋梗塞の前ぶれ】
- 突然、胸が苦しくなる
脳卒中や心筋梗塞を防ぐためにはどうしたらいいか?
脳卒中や心筋梗塞は、ほとんどの場合が前ぶれもなく、突然発症するものです。しかし、高血圧を悪化させずに早い段階で改善すれば、このような病気の発症を防ぐことができます。
そういう意味では、高血圧こそが、最も早期の前ぶれというわけです。
高血圧治療の原点は、脳卒中や心筋梗塞などの、病気の発症を防ぐことが目的です。高血圧は生活習慣病ですので、予防や治療をするためには、生活習慣を見直して改善することが大切です。
降圧薬を飲んでいるからといって、生活習慣を改めないままでは、高血圧の改善にはなりません。そのまま放っておくことで、動脈を痛めて極限に達して初めて症状が出るということにもなりかねません。
高血圧と診断されたら、自覚症状が出る前に、生活習慣を改善して治療することが最も大切なことなのです。