高血圧を予防する食事 – 本当に効果のある食べ物は?

食べ物には、薬と違い天然の薬効成分が豊富に含まれています。
そんな食べ物の効果を体験することで知っていたのが、昔の人たちです。先任から受け継がれてきた民間療法は、今でも高血圧治療にいいとされているものがたくさんあります。

そんな中でも、特に高血圧予防に効果のある食べ物をご紹介します。

海藻には強力な降圧パワーがある?!

昆布

血圧を下げる作用があることで知られているのが、水溶性食物繊維の「アルギン酸」です。
海藻にはこのアルギン酸が豊富に含まれています。
海藻の中ではカリウムアルギン酸とがくっついていますが、体内で消化されることで離れ、カリウムは体内で吸収されます。そして、アルギン酸は単独で小腸までたどり着き、ナトリウムとともに一緒に排出されるのです。
海藻には、このカリウムによるナトリウム排出効果と、アルギン酸自身のナトリウム排出効果というダブルの効果があるのです。そのため、高血圧を改善する効果が強力に働くのです。

また、海藻には水溶性食物繊維「フコイダン」も含まれています。フコイダンにも血圧の上昇を抑える効果があります。

更に、アルギン酸とフコイダンには、血中の悪玉コレステロールを低下させる働きもあります。腸内で悪玉LDLコレステロールを吸着し排出するため、脂質異常症動脈硬化の予防にも効果的なのです。
昔から「昆布水」が高血圧予防に効果があるとされていますが、それはこのような効果からなんですね。

こんなに強力な降圧効果のある海藻は、高血圧の人にとっては欠かせない食べ物です。

キノコ類は高血圧や肥満の解消にも効果的

キノコ

キノコ類には豊富な食物線維が含まれています。また、ビタミンB1B2などビタミンB群も含まれているので、エネルギーの代謝を促す作用があります。
そのため、血中のコレステロールを下げ、動脈硬化の予防や改善、血圧の低下にも効果があるのです。

一般でも数種類のキノコが出回っていますが、それぞれに高血圧を予防する成分が含まれています。しいたけマッシュルームには、特有の成分エリタデニンが含まれています。これは、肝臓での脂質代謝に影響する成分になるため、血中コレステロールの低下や動脈硬化の予防や改善に役立ちます。

舞茸に含まれる成分には、血圧を低下させたり血糖値を下げる働きがあることがわかっています。
また、歯ざわりの良さが好まれるエリンギですが、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが含まれています。

キノコ類はそれぞれに特有の効果もありますが、共通しているのが日光によってビタミンDが増えるという特徴です。日光にあたると紫外線によって、エルゴステロールという成分がビタミンDに変化するからです。
このビタミンDは日光にあたらないと変化しないため、市販の干ししいたけなども、30分程度日光に当てるといいでしょう。

また、煮物や味噌汁などに使われる「干し椎茸の戻し汁」には、たっぷりのうま味成分が含まれています。このうま味成分の元となるのがグアニル酸です。グアニル酸は生命活動に欠かせないリボ核酸(RNA)の構成成分の一つで、動脈硬化や高血圧を予防する効果があります。

このグアニル酸を増やすためには、干し椎茸を水から戻し、5時間以上つけておくのが効果的です。また、長く煮出すことで、別のアミノ酸も出てうま味が増します。

更に、キノコ類には免疫力を高める効果もあります。
これは、キノコに含まれるリボ核酸以外のキノコ特有の多糖体という成分にあると言われています。

食事は全体のバランスが大切になりますので、トータル的に見ることも大事になります。

高血圧を改善するための食事全体のバランスとしては、こちらの記事も参考にして下さい。

このように見てみると、海藻を入れた干し椎茸の戻し汁のお味噌汁など、高血圧の人にはお勧めの一品になりますね。
是非、毎日の食卓にキノコや海藻を積極的に取り入れてみてはいかがでしょう?

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