内臓脂肪を減らすためには? – 効果的な減量方法

中年期を過ぎると、お腹周りの脂肪が気になる方も多いのではないでしょうか?
内臓脂肪が増えると、生活習慣病を引き起こす割合が高くなります。それだけではなく、そのまま放置しておくことで、動脈硬化や心臓病の原因にもなります。
そのため、内臓脂肪は軽度のうちに減らすことが大切です。

そこで今回は、内臓脂肪を減らすための方法について紹介します。

内蔵脂肪を減らすためには?

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体脂肪は体のどこについている脂肪かで、「内蔵脂肪」と「皮下脂肪」に分けられます。それによって、肥満のタイプが2つに分かれます。

肥満のタイプ

  • 内蔵脂肪型肥満」(りんご型肥満)
    内蔵の周りに脂肪がつくタイプ。中高年の男性に多い。
  • 皮下脂肪型肥満」(洋なし型肥満)
    皮膚の下に脂肪がつくタイプ。中年以上の女性に多い。

内蔵脂肪は生活習慣病の大きな原因に

Men with chest pain - heart attack

内臓脂肪が増えると、血中に脂肪を増やして脂質異常症を生じさせます。また、インスリンの働きを邪魔して高血糖となり、糖尿病の原因となります。
更に、血液中の中性脂肪が増えるため、高脂血症を引き起こします。
そして、このような状態が長く続くことによって、高血圧を発症させます。

このように内臓脂肪型肥満は、高血糖脂質異常高血圧を引き起こす大きな原因となり、生活習慣病と深く関係しています。

特に注意したいのが、内臓脂肪型肥満を放置しておくことで、軽度の高血圧であっても、動脈硬化を進行させて心臓病などの合併症が起こりやすくなるということです。
そのため、健康な生活を送るためには、高血圧で肥満がある人は、適正体重まで減量することが不可欠となります。

参考書籍:「高血圧をらくらく下げるコツがわかる本」

内蔵脂肪を減らすためには体重を減らす

内臓脂肪は、「溜まりやすい」が「減らしやすい」脂肪でもあります。
体重を減らして最初に減るのが内臓脂肪です。ですので、内臓脂肪を減らすためには、まずは体重を減らして適正体重まで減量することが効果的です。

適正体重を知る方法は、国際基準の計算式BMI(ボディ・マス・インデックス)で割り出します。

BMIで肥満度を知る

  • BMI = 体重kg ÷(身長m ✕ 身長m)
  • 標準体重 =(身長m ✕ 身長m)✕ 22.0

日本肥満学会のBMI指数基準判定

BMI = 22.0 標準体重
BMI < 18.5 やせ
18.5 ≦ BMI < 25.0 普通体重
BMI ≧ 25.0 肥満

日本人の場合、「18.5以上、25.0未満」が普通体重で、生活習慣病をはじめとする病気にかかりにくい範囲とされています。
そのため、減量する際には「BMI=25.0未満」を目標にします。

内蔵脂肪を減らすための食事方法

食事

体重を減らすために最も効果的なのが、食生活の改善です。
そこで、すぐにできる体重を減らすための食事方法を紹介します。

体重を減らすためにすぐできること

お腹一杯になるまで食べない

肥満になる人でよく見られるのが、毎回の食事でお腹一杯になるまで食べてしまうということです。
高齢者の人は特に、代謝能力が下がってくるので、若い頃と同じように食べていたのでは、「代謝」と「消化」のバランスが追いつきません。そのため、消化しきれずに残ったものが「内臓脂肪」として蓄積されていきます。

「主食」でお腹一杯にしないこと

メタボになる傾向として、主食の摂り過ぎがあります。
例えば、「ラーメンと炒飯」や、「パスタとパン」などの主食を重ねて摂ることです。このような食べ方は、カロリーオーバーになるだけではなく、栄養のバランスも偏りがちになります。
食べ過ぎを防ぐためには、なるべく主食を控えて、野菜などの副食の割合を増やすようにすることです。

「早食い」をしない

早食いは脳に「満腹感」を伝える前に、胃の中に食べ物が入ってしまっている状態です。そのため、常に食べ過ぎてしまう傾向があります。
早食いを防ぐためには、「意識して一口30回以上噛む」ことを心がけることです。これを実行するだけで、食べるスピードは当然落ちていくので、自然に食べ過ぎを防ぐことができます。

「別腹」をやめる

特に女性に多いのが、食後にデザートなどの甘い物を食べることです。食べ過ぎの言い訳としてよく使う「別腹」ですが、これは確実にカロリーオーバーとなります。
体重を減らすためには、食後にお菓子などの甘いデザートを食べるのを我慢して、お茶などカロリーの低い飲み物だけで済ますようにすることです。

「もったいないから」をやめる

残ったものを全て食べてしまうのも、食べ過ぎを防ぐためには避けたい行為です。
せっかく作ったおかずなどが余ると、主婦の方は特にもったいないと思いますよね。そんな時は、明日のおかずにとっておくようにすると、作り置きも増えて楽です。
「もったいない」よりも、「食べ過ぎない」ことを優先するよう心がけることが大切です。

内臓脂肪の測定方法

内蔵脂肪がどれくらいかをチェックするには、ウエストのサイズを目安にします。

危険信号となるウエストサイズ

  • 男性 85cm以上
  • 女性 90cm以上
この他に、近年では体重計に内臓脂肪を判定できる「体重体組成計」がついているものがあります。
体重体組成計による判定基準値は、「内臓脂肪レベル」によって判断します。

「内臓脂肪レベル」とは?

メタボ診断で重要視されるのが内臓脂肪の測定。内臓脂肪はその正確性から、ウエスト測定よりも腹部X線-CT画像で面積を測定して評価することが望ましいとされています。しかし、CT測定は高額であり被爆性も問題となるため簡単に測定することができません。
そこでタニタが開発したのが「内臓脂肪レベル」測定機能です。
多人数の男女のCT測定データに基づく独自の解析により、内臓脂肪蓄積のリスクを統計的に判定。
単にウエストをはかるよりも、体脂肪の「リスクレベル」を推定することができます。

内臓脂肪レベルの判定基準

判定 内臓脂肪レベル 判定の捉え方
標準 1~9 今のところ問題はない。これからもバランスのよい食事や、適度な運動を維持しましょう。
やや過剰 10~14 適度な運動を心がけ、カロリー制限を行なって、適正体重に向け減量をはかりましょう。
過剰 15以上 積極的な運動や食事制限による減量が必要。医学的な診断については医師に相談。

※内臓脂肪レベルはあくまでも目安です。医学的診断については、医師にご相談ください。

参考:大手医療機器メーカーのタニタによる内臓脂肪レベルの判定基準

内臓脂肪を減らすための方法 – まとめ

内臓脂肪を減らすためには、先ずは自分自身の適正体重を知ることです。そして、適正体重まで減量して維持することが最も効果的な方法です。
そのためには、日々の食生活を振り返ってみて、体重を増やすような食べ方をしていないか、チェックしてみて下さい。
中年以降に体重が増える人の傾向として、食事方法に問題があることが多くあります。

健康な生活を維持するためには、増加した内臓脂肪を放置しておかないことが重要になります。
早い段階で、内臓脂肪を減らすよう心がけましょう。

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