リラックスすることで血圧が下がる?その効果とは?

ストレスや疲労の蓄積は、血圧を上げる大きな原因となる。
血圧が高くなるのにはいくつかの原因が考えられます。中でも、ストレスや疲労の蓄積は、血圧を上げる大きな原因となります。
そのため、日頃から緊張を解きほぐすための“リラックス法”を身につけておくことが大切です。
心身がリラックスすることで、高くなった血圧を下げる効果があるのです。
そこで今回は、忙しい人でも毎日実践できる、手軽なリラックス法を紹介したいと思います。
先ずはリラックス効果がもたらす血圧を下げる効果からご紹介します。その後に、簡単で効果的な「呼吸法」を紹介しますので、最後までご覧下さい。
リラックス効果が血圧を下げる?

心身ともにリラックスすると、副交感神経が優位に働いて血圧を下げる。
家庭で血圧を測ると正常値なのに、病院などの健診では血圧が高くなる人もいます。
これは、病院という独特な雰囲気の中、気持ちが緊張して血圧が高くなるためです。
これと同じように、長時間の車の運転による疲労や、仕事のストレスなどによって緊張が続くことで、血管は収縮して血圧は高くなります。
このように、疲労やストレスによる緊張状態で血圧が上がるのは、自律神経に直接関係してくるためです。
自律神経には、交感神経と副交感神経があり、交互に働きながら身体機能のバランスを保つ働きがあります。
しかし、精神的なストレスや不安などによって緊張状態が続くことで、交感神経が活発に働き、血管が収縮して血圧が高くなるのです。
これとは逆に、心身ともにリラックスした状態だと、副交感神経が優位に働くようになるため、血管は拡張して呼吸も落ち着き、血圧も下がってくるのです。
- 疲労やストレスで緊張状態が続くと、交感神経が活発に働き、血管が収縮して血圧が高くなる。
- 心身ともにリラックスした状態だと、副交感神経が優位に働き、血管は拡張して血圧も下がってくる。
血圧を下げるリラックス法
自律神経の働きからも、心身がリラックスすることで血圧が下がる仕組みがおわかりいただけたと思います。
では、実際にリラックスした状態にするためにはどうしたらいいのでしょう?
心身ともに落ち着いてリラックスするためには、いくつかの方法があります。人によっては、方法によって効果に違いもあると思います。
どの方法が自分に合っているかは、実際に試してみて効果を実感するのがいいでしょう。
- 呼吸法
深い呼吸を意識して行うことで、副交感神経が働いて血圧を下げる効果がある。 - 入浴方法
ぬるめのお湯にゆっくりとつかることで、心身の疲労やストレスを軽減する。 - アロマセラピー(香りの効果)
植物から抽出した精油を使うアロマセラピーは、交感神経を鎮めて、心と体を癒してくれる効果があります。 - 親しい人との食事(コミュニケーション)
家族や友達など気心の知れた親しい人との食事は、何よりのストレス解消法です。楽しい会話や談笑することでリラックス効果を得られます。 - 趣味の時間を持つ
ガーデニングや楽器演奏などの文化系趣味を持つ人は、慢性疾患になる確率が低いという調査報告があります。自分の好きなことに没頭する時間は、ストレスの解消にもなり、人生の幅を広げてくれます。
忙しいあなたでも簡単にできるリラックス法
リラックスする方法にはいくつかありますが、仕事や家事が忙しく、時間に制約があったりすると、できることが限られてきますよね。
そんな忙しい人でも、簡単にできるおすすめのリラックス法が「呼吸法」です。
普段は意識せずにしている呼吸ですが、深い呼吸をすることで副交感神経を活発にして、リラックス効果が生まれるのです。
自律神経は感覚神経とは違って、自分の意思でコントロールするのが難しいです。しかし、「呼吸法」は唯一、自律神経を直接コントロールできる方法でもあるのです。
では、実際にリラックス効果のある呼吸法をご紹介します。

誰でも簡単にできる「複式呼吸」は直接血圧を下げる効果がある。
鼻から息をいっぱい吸い込んでゆっくり吐き出す「深呼吸」は、意識して深い呼吸をすることで、直接血圧を下げるのに効果的です。
そこで、毎日どこでも手軽に行えるのが「複式呼吸」です。
「複式呼吸」は、体をゆるめてリラックスした姿勢で、おへその下当りを意識して息を吸い込み、ゆっくりと吐いていきます。
ポイントは、息を吸う時よりも吐くのを長くすることです。副交感神経は息を吐くときに働くためです。
複式呼吸を行うことで、静脈の流れを良くして体の緊張やストレスを緩めてくれます。また、心臓への負担を軽減してサポートする働きもあるため、血圧を下げる効果があるのです。
複式呼吸
- おへその下当りを意識して息を吸い込み、ゆっくりと吐いていく。
- 息を吸う時よりも吐くのを長くすることで、副交感神経が働く。
- 静脈の流れを良くして体の緊張やストレスを緩めてくれる。
- 心臓への負担を軽減してサポートする働きがある。
このように、血圧の変動は自律神経と深く関係しています。
そのため、常にストレスや不安を抱えているような生活は、血圧を高くする原因となるのです。心身ともに緊張した状態が続くことで、慢性的な高血圧となってしまいます。
高血圧を予防するためにも、ストレスや疲労を蓄積しないよう、その都度うまく解消することが大切になります。
疲れが溜まっていたり、ストレスが続く時には、自分なりのリラックス法でストレスを明日に残さないようにすることが大事です。
先ずは、意識するだけで簡単にできる「呼吸法」から始めてみてはいかがでしょう?