「ストレスホルモン」が高血圧の原因になる?
私たちは生活環境の中で、様々なストレスと直面します。
仕事でのトラブルや家庭内でのもめ事、育児や家事、人間関係など、ストレスになる要因は人によってそれぞれです。
そして、ストレスを受けた時に体内で分泌するのが「ストレスホルモン」と呼ばれるものです。ストレスホルモンは、ストレスから体を守るために分泌されるものです。
しかし、このストレスホルモンが血圧を高くする原因にもなるのです。
では、血圧が高くなる原因となる「ストレスホルモン」とはどのようなものなのでしょう?
また、どんな時にストレスホルモンは分泌されるのでしょうか?
高血圧の原因になる「ストレスホルモン」とは?
一般的に「ストレスホルモン」と呼ばれるものには、コルチゾールやカテコールアミン、アドレナリン、ノルアドレナリンなどのホルモンがあります。
これらのホルモンは、人がストレスを受けた時に、脳からの指令によって分泌されます。
そして、これらのホルモンが分泌されると、心拍数が上昇して血管が収縮します。そのため、血圧が上昇することになるのです。
ストレスが血圧を上げるメカニズムは以下のようになります。
過度のストレスを受ける
脳の視床下部や下垂体から、ホルモンの分泌指令が出る
交感神経を介して、体を活動的にするホルモンが多量に分泌される
- 副腎髄質からアドレナリン、ノルアドレナリンなど
- 副腎皮質からコルチゾール、カテコールアミンなど
心拍数が上昇して、血管が収縮する
血圧が上昇
いずれにしても私たちの体は、過度のストレスを受けることで、血圧が上昇する仕組みになっているのです。
「ストレスホルモン」はどんな時に分泌されるのか?

緊張や怒り、不安などの精神的ストレスを感じる時に「ストレスホルモン」が分泌される。
「ストレスホルモン」は、過度のストレスを受けた時に分泌されます。職場でイライラしたり、興奮して怒ったりすることで人はストレスを感じます。
また、真面目で几帳面な性格の人や、完璧主義の人などは、自分の思うように事が運ばず、納得できないことがあるとストレスを感じてしまいます。
- 緊張が続く
- 怒りを感じる
- 不安を感じる
- 恐怖を感じる
- イライラする
ストレスを感じるのは、その人の環境や状況によっても違いますが、不安や緊張した状態が続くことでストレスが蓄積されていきます。
そういったストレスの蓄積によって、「ストレスホルモン」が分泌されることになるのです。
ストレスホルモンは元々はストレスから体を守るために分泌されるホルモンですから、私たちの体には必要なホルモンになります。
しかし、過度のストレスや緊張状態が続くことによって、多量のストレスホルモンが分泌されることになります。そうなると、血圧が急上昇したり、慢性的な高血圧となってしまうのです。
「ストレスホルモン」を多量に分泌させないためには?

「ストレスホルモン」を多量に分泌させないためには、ストレスをためこまないことが大切に。
「ストレスホルモン」を多量に分泌させないためには、ストレスをためこまないことが大切です。
私たちが生活していく上で、ストレスを全く無くすことは無理なことだと思います。しかし、ストレスを蓄積させずに軽減することはできます。
例えば、体を動かすだけでも気分転換となって、ストレスが軽減されます。
また、物事の考え方を少し変えてみて、同じ事でも大らかに受け取ってプラスに考えることでも、受けるストレスは軽くなります。
- 運動などで体を動かす
- 気分転換する
- 物事の考え方をプラスに変えてみる
食欲は副交感神経と関係してくるため、無意識に食べることで自律神経のバランスを保とうとすることがあります。
しかし、ストレスによる暴飲暴食は、あっという間に肥満となり、メタボリックシンドロームなって生活習慣病を招くことになりかねません。
このような一時しのぎの解消法は、本当のストレス解消とはならないのです。
こちらの記事に、ストレスをためないリラックス法を紹介していますので、参考にして下さい。

本当のストレス解消法は、日々のストレスを小出しで発散してストレスを慢性化させないことが大切。
本当のストレス解消法は、日々のストレスを小出しで発散して、ストレスを慢性化させないことです。
精神的なストレスの蓄積は、ちょっとした気分転換をするだけでも軽減されます。
また、過度のストレスは、自分自身を抑圧し続けている状態で生じやすくなります。“自己否定”や自分に無理をさせることは、心身が休まらず心と体のエネルギーが奪われてしまいます。
時には無理をやめて、自分をいたわることも必要です。
他人と比較することを止めて、ありのままの自分を受け入れてすきになることも大事なのではないでしょうか?