「酢」は血圧を下げる万能調味料!

血圧を下げるために、食生活の中でも注意したいのが、調味料です。中でも、「」は動脈硬化の予防にもなる、毎日摂りたい万能調味料なのです。

お酢

「酢」は高血圧や動脈硬化の予防にもなる、毎日摂りたい万能調味料。

酢は、穀物や果実などを発酵、熟成させて作られた酸性の調味料です。主成分は酢酸で、独特の香りと味、成分が神経を刺激して食欲を高めます。
何となく食欲がない時でも、酢を使った酸味のある料理は食欲を増しますよね?これこそ、酢の効果によるものなのです。

食欲を高めるだけではなく、胃酸の分泌を促して、消化吸収を高める効果も期待できます。
さらに、エネルギー代謝の過程で作られる乳酸という疲労物質を、水と炭酸ガスに分解して回復に導きます。それにより、血行を良くして血圧悪玉コレステロール(LDL)を低下させる効果があるのです。

「酢」がもたらす効用

  • 食欲を高める
  • 胃酸の分泌を促して消化吸収を高める
  • 疲労物質「乳酸」を分解して、疲労を回復する
  • 血行を改善し、血圧や悪玉コレステロール(LDL)を低下させる

しかし、酢の効果はこれだけではありません。酢に含まれる有効成分には、血圧を下げるのに役立つ成分が豊富に含まれています。

「酢」には血圧を下げる有効成分が豊富

「酢」の血圧を下げる効果とは?

血圧を下げる効果

酢に含まれる成分には、血圧を下げる作用が期待できる

血圧は様々な要因によって高くなりますが、その大きな要因のひとつに、アンジオテンシンⅡという昇圧物質が作られることがあげられます。
体内で分泌されるアンジオテンシンⅠという物質が、アンジオテンシンⅡに変換されることで血圧が上昇するのです。

血圧が上昇する要因

体内で分泌されるアンジオテンシンⅠという物質が、アンジオテンシンⅡに変換されることで血圧が上昇する。

酢にはアルギニンというペプチドの一種が含まれています。このアルギニンは、アンジオテンシン変換酵素阻害薬という降圧薬とよく似た作用を持っていて、アンジオテンシンⅠをⅡに換える酵素の働きを抑制するのです。

酢に含まれる「アルギニン」の降圧効果

アンジオテンシンⅠをⅡに換える酵素の働きを抑制する。(降圧薬「アンジオテンシン変換酵素阻害薬」とよく似た作用を持つ)

また、酢に含まれるクエン酸は、糖の代謝をスムーズにして、血糖値を下げる働きもあります。そのため、血液をサラサラに保つ効果があるのです。

酢に含まれる「クエン酸」の降圧効果

糖の代謝をスムーズにして血糖値を下げる作用があり、血液をサラサラに保つ効果がある。

更に、酢にはカリウムも含まれています。カリウムは、余分なナトリウムを排泄する働きがあるので、血圧を下げる効果を期待できます。
この他にも、酢にはビタミンCの破壊を防いだり、カルシウムの吸収率を上げる働きがあります。骨粗しょう症の予防にも効果的なのです。

高血圧を引き起こす危険因子の一つが肥満ですが、酢は脂肪の合成を抑制する作用もあるので、肥満予防にも効果があるのです。

お酢に含まれる血圧を下げる有効成分

  • アルギニン(ペプチド)
    降圧薬と似た作用を持ち、血圧の上昇を抑制する。
  • クエン酸
    血液をサラサラに保つ効果を持つ。
  • カリウム
    余分なナトリウムを排出し、血圧を下げる効果が期待できる。
これまでの健康・栄養食品研究によると、毎日大さじ1杯(約15ml)の酢をとり続けると、血圧の上昇が抑えられたという結果があります。
しかも、低血圧や正常な人の血圧には影響がなく、血圧が高い人にだけ有用だというのです。

高血圧を予防するための目安

毎日、大さじ1杯(約15ml)の酢をとり続けると、血圧の上昇が抑えられる。

このように、酢に含まれる有効成分には、血圧を下げる効果があるということが明らかとなっているのです。

酢の効果的な食べ方は?

もずく酢

アルコール無添加の「醸造酢」を日頃から上手に活用するのが効果的

酢には様々な種類がありますが、血圧やコレステロールの低下に有効なのは、醸造酢です。

市販で売られている酢の中には、発酵を促進させるためにアルコールが添加されているものがあります。酢の有効成分を効果的に摂取するためには、アルコール無添加の醸造酢を使うようにするのがいいでしょう。

中でも、「黒酢」や「玄米酢」は特におすすめです。

黒酢は発酵・熟成期間が長く、クエン酸などの有機酸やペプチドを構成するアミノ酸など、有効成分が増えているので、他のものに比べてより多く含まれています。
また、玄米酢には、玄米の有効成分も含まれるため、更に効果が期待できます。

「黒酢」の優れた効果については、こちらの記事で紹介していますのでご覧下さい。

酢の種類

穀物酢 米酢 主原料は米。米だけで作ったものは純米酢。酸味は穏やかで旨味にはコクがある。
玄米酢 主原料は玄米。米酢よりはコクが強い。
黒酢 主原料は蒸麦。原料と水、麹、種酢を入れて発酵、熟成させたもの。
アミノ酸が多く、コクがあり黒っぽい色。
果実酢 りんご酢 主原料はりんご果汁。はちみつを加えて飲むバーモンド飲料が人気。
ぶどう酢 主原料はぶどう果汁。酸味は強い。
バルサミコ酢 主原料はぶどう果汁。イタリアのモデナ地方の伝統酢。
 柿酢 主原料は柿。柿をつぶして発酵させたまろやかな味。

尚、酢はそのまま飲むと刺激が強いため、胃の粘膜を刺激して胃を痛めることもあるので注意しましょう。酢漬けや酢の物などで摂取するようにするとよいでしょう。

酢を食事中に摂ることで、胃で食べた物が長くとどまるため、血糖値が急激に上昇せずインスリンの分泌も抑えられて、糖尿病予防にも役立ちます。
高血圧の人は、大豆や海草、青魚など、血圧を下げる効果の高い食品と組み合わせて摂るのがおすすめです。

酢の効果的な摂り方

食事中に摂ることで、血糖値が急激に上昇せずインスリンの分泌も抑えられて「糖尿病予防」に役立つ。

大豆や海草、青魚などの食品と組み合わせて摂ることで、血圧を下げる効果が更に増す。

しょう油の代わりに「柚子酢」を使って減塩

柚子

柚子を上手に使えば、更に健康的な調味料にもなる。

塩分量を減らすために、しょう油の使い方を工夫されているという人は多いと思います。

そこで、しょう油の変わりにを使うというのが、血圧を下げるために効果的でおすすめです。特に、柚子を使った柚子酢動脈硬化の予防にもなるので、血圧を下げる効果も期待できます。

柚子には、血液や血管を元気にする有効な成分が豊富に含まれています。
柚子の皮には「リモネン」という成分が含まれています。リモネンは交感神経を活性化する働きがあります。それによって、心臓からの血液の拍出量がアップして、血流が良くなる効果が期待できます。

また、柚子の皮の裏側にあるワタの部分には、「へスぺリジン」(ビタミンP)という成分があります。へスぺリジンはポリフェノールの一種で、血管拡張物質(一酸化窒素)の合成を促して、血管を拡張させる働きがあるのです。このため、動脈硬化を改善したり、高血圧予防する効果があります。

更に、柚子にはみかんの約4倍ビタミンCの他、カリウムカルシウムなどのミネラルが豊富に含まれています。これらの柚子の有効成分を活用するため、柚子酢をしょう油の代わりに使うのがおすすめです。

柚子の効果

  • 柚子の皮に含まれる「リモネン」には、交感神経を活性化する働きがあり、心臓からの血液の拍出量がアップして血流が良くなる。
  • 柚子の皮のワタの部分に含まれるポリフェノールの一種「へスぺリジン」には、血管拡張物質「NO」(一酸化窒素)の合成を促して血管を拡張させる働きがあり、動脈硬化の改善や、高血圧予防に効果がある。
  • 柚子にはみかんの約4倍のビタミンCが含まれ、カリウムカルシウムなどのミネラルが豊富。
柚子酢は一般でも販売されていますが、柚子が手に入る人は、自分で作ると新鮮な柚子酢が作れます。

柚子酢の作り方

  1. 柚子4個から果汁100gを搾り出します。
  2. 柚子を半分に切って、皮を下に向けて搾ります。
  3. 搾った果汁に塩8gを入れてよく混ぜます。
  4. 1日ほど置いてなじませたら完成。

※保存のために塩を適量加えます

塩分に敏感な人は、塩を加えずに果汁そのままにするといいでしょう。

焼き魚やお刺身などを食べる時、しょう油の変わりにこの柚子酢をかけて食べるようにします。そうすると、塩分の摂取量を抑えることができますし、動脈硬化の改善にも効果的です。

酢は生活習慣が原因となる高血圧の人にとって、毎日の食事に欠かせない調味料です。
サラダのドレッシングや、お好みのドリンクなど、酢を大いに活用して毎日の食事で血圧を下げる効果を、是非実感してみましょう。

酢と合わせて毎日摂りたい食べ物とは?

食事

また、酢のように毎日の食事で積極的に摂ることで、血圧を下げる効果を期待できるものがあります。
私たちの体は日々食べているもので作られています。そのため、毎日食べるものを見直すことで、体の不調や病気の改善にも繋がりやすいのです。

特に、血圧を下げる成分が豊富に含まれる食べ物を積極的に摂り入れることで、高血圧の予防や改善に期待できます。

血圧を下げる効果の高い食べ物を、こちらの記事で紹介していますので、是非参考にして下さい。

食生活は毎日の積み重ねです。日々の少しの改善が、将来の健康に大きく影響してきます。
是非、明日からの食事にお役立て下さい。

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