「笑い」には血圧を下げる効果がある？

「笑い」には免疫力を上げる効果があると言われています。それだけではなく、「笑い」には様々な効果があるようで、最近ではガン細胞を減らす研究なども行われています。
そして、この「笑い」によって血圧を下げる効果があることも分かっているのです。

笑うことで血圧が下がる？！

笑うことによって、脳内では「β-エンドルフィン」という物質が増えます。この物質は「脳内モルヒネ」と呼ばれていて、身体の痛みや精神的な悩みなどを取り去る効果があるのです。
このことから、人は笑うことで精神的なストレスを解消できて、その結果、血圧が下がるというわけです。

また、お腹の底から思いきり笑った時には、深呼吸や腹式呼吸と同じような呼吸状態になります。よって、体内に酸素がたくさん取り込まれるため、血のめぐりがよくなり新陳代謝も活発になるのです。

ストレスが溜まって、何だかモヤモヤした気持ちの時でも、笑うことでスッキリしたということはありませんか？これは、笑うことが自律神経にも影響しているためでもあります。

自律神経には、体を緊張モードにする交感神経とリラックスモードにする副交感神経があります。両者のバランスが崩れることで、体調不良の原因や精神面へも悪影響を与えることがあります。
しかし、笑うことで副交感神経が優位に働くので、交感神経とのスイッチが頻繁に切り替わることになり、自律神経のバランスが整うのです。
自律神経は、血圧にも影響しています。自律神経のバランスが整うことで、血圧が安定することにもつながるのです。

笑いは日常の様々なところから生まれるものです。
コメディ映画や観劇などもいいですが、何も特別な事をしなくても、家族や友人との語らいの中にも笑いは生まれるものです。

普段の生活の中でほんの少し「笑い」を意識することによって、人間関係が良好になったり、血管にも良い効果があるのです。

しかめっ面は血圧を上げることに？！

ストレスを感じると、血圧にも悪影響を与える。

笑いとは逆に、嫌なことがあるとなる「しかめっ面」は、血管を収縮させて血圧を上げることになります。
職場で嫌々ながら仕事をしていたり、ストレスや義務感を感じて緊張したとたん、血管は緊張して硬くなってしまいます。その結果、血圧を上昇させることに繋がるのです。

会社で過ごす時間は一日の大半を占めています。長時間の緊張やストレスが続くことで、血管は収縮しっぱなしの状態になります。
このような状態は血管にとって大きな問題です。ストレスによる血管の老化が進行して、血管トラブルが起こりやすくなるからです。

発想の転換は血管にも良い影響がある

同じ仕事をするのでも、嫌だと思いながらするのと、楽しいと思いながらするのとでは、血管への影響が変わってきます。

どうせやらなければいけないのであれば、楽しくした方が健康にとってもいいのです。嫌だと思っている仕事でも、視点を変えてることで「面白み」が見えてくることもあります。
与えられた仕事を前向きに捉えてやっていくことで、血管のためだけではなく、周りの人間関係にも良い結果をもたらしてくれることもあるのです。

「泣く」ことでも血圧は下がる？

涙を流すことは、ストレスの解消にとって良い作用をもたらす。

笑うことと同じように、泣くことによっても血圧が下がる作用があるのです。

涙はストレス物質である副腎皮質ホルモンの一種「コルチゾール」を含んでいます。ですので、涙を流すことによって、ストレス物質を体外に出してストレスを解消することができます。
そのため、泣くことによって血管が開いて血圧が下がる効果があるのです。

大人になると、なかなか人前で泣くということは少なくなりますよね。辛いことや悲しいことがあっても、我慢して涙をぐっとこらえるという人も多いのではないでしょうか？
しかし、泣くことは精神を浄化する作用もあるのです。日々蓄積されていく、心に溜まった澱を吐き出すためにも、時には思い切り泣くことが必要かもしれません。

涙が出そうになった時には、込み上げるままに思いっきり泣くのもいいでしょう。泣くことは心にも血管のためにも良い作用をもたらします。

年を重ねると、涙もろくなったという人が多くなりますよね。もしかすると、心にも体にも涙を出して流さなければいけないものが溜まっているということかもしれません。
大人にこそ、涙を流すことは必要なのかもしれませんね。