動脈硬化予防に効果的 – 野菜で血管が若返る?!
高血圧などメタボ傾向の人は、食生活で野菜不足に陥っている人が多いようです。
健康指導で、なるべく野菜をたくさん食べるように言われている方もいると思います。では、なぜ野菜をたくさん食べると良いのか、ご存知ですか?
目次
野菜の「抗酸化パワー」が血管を若返らせる
野菜といっても、様々な種類があるので、栄養素もそれぞれ異なってきます。しかし、どの野菜にも共通して言えるのが、ビタミン類やポリフェノールなどの、抗酸化成分が豊富に含まれているということです。
抗酸化成分には、体を老化させる原因となる活性酸素を除去する働きがあります。この抗酸化成分の働きによって、血管では悪玉のLDLコレステロールの酸化が抑えられ、血管の内皮細胞の内側に酸化LDLコレステロールが溜まるのを防いでくれます。これによって血管の老化を予防することができるのです。
また、野菜には食物繊維も豊富に含まれています。食物繊維は、腸内での余分な糖質や脂質の吸収を抑制するので、血糖値やLDLコレステロール値が上がるのを予防してくれる働きがあります。
よって、血管への負担も軽減されるのです。
「にんにく」は血管若返り効果が高い!?
野菜の中でも血管を若返らせる効果が特に高いのが、「にんにく」です。
スタミナ食としてよく知られるにんにくですが、高血圧を予防する成分が豊富に含まれています。
にんにくに含まれる「スコルジニン」などの有効成分によって、血管の収縮を抑えて血液をサラサラにしたり、コレステロールを低下させる効果があるのです。
更に、にんにくを長期間熟成・発酵させて作られる「黒にんにく」では、その有効成分が飛躍的に増加するものがあり、効果も更に高まることがわかっています。
最近、健康食品として黒にんにくが注目されていますが、その理由の一つが優れた「抗酸化力」にあります。
血管の老化を抑えるポリフェノールなどの有効成分が増加することで、抗酸化作用が飛躍的に高まるのです。
にんにくと黒にんにくの効果については、こちらの記事で詳しく説明しています。
高血圧予防に効く、野菜で減塩効果も?!
高血圧の人は減塩に注意しなければいけませんが、野菜で減塩効果も期待できるのです。
野菜には、カリウムを多く含むものがあります。カリウムは、体内に入ると余分な塩分を排出する作用があります。この働きによって血圧を下げ、降圧効果が期待できます。
※一回に食べる量を基準に、多いものから上から順に記載
- ほうれんそう
- 大豆
- 春菊
- 里芋
- 小豆
- 枝豆
- さつまいも
- じゃがいも
- 芽キャベツ
高血圧の人におすすめの野菜サラダの食べ方
野菜をたっぷり食べるために、野菜サラダを食べている人も多いかと思います。
そこで注意したいのが、サラダにかけるドレッシングです。市販のドレッシングには、塩分や脂肪分が多く含まれている場合が多いです。
塩分摂取に気をつけなければいけない高血圧の人は、できるだけドレッシングは手作りすることをおすすめします。手作りといっても材料を混ぜるだけなので、簡単に作ることができます。

市販のドレッシングは塩分や脂肪分が多く含まれているので要注意
おすすめのドレッシングの材料は、オリーブオイルにバルサミコ酢、練りゴマ、塩です。塩糀があれば、塩は塩麹を使うと良いでしょう。これだけの材料でとっても美味しいドレッシングができますよ。
オリーブオイルは良質の脂肪酸「オレイン酸」が豊富です。ただし、いくらいいものでも、使い過ぎは禁物です。それぞれの野菜を味わうためにも、ドレッシングを少量かけて食べるようにするといいでしょう。
できればサラダなどでたっぷりと野菜を摂れる食事を、一日一回は食べるようにしたいですね。血管への効果も早く期待できます。
血管を若返らせる物質「NO (一酸化窒素)」とは?
血管の老化は、血管の内壁にある「血管内皮細胞」が正常に働いているかによって変わってきます。
血管内皮細胞から「NO (一酸化窒素)」という物質が分泌されることで、血管のしなやかさや弾力が保たれているのです。
そのため、この「NO」が正常に分泌されていないと、血管の老化を早めることになります。
「NO (一酸化窒素)」の分泌量が減ると、血流が悪くなり、血圧が高くなる原因となります。
また、「NO」には血管内の炎症やプラーク(コブ)を修復する「血管保護作用」があります。そのため、「NO」の分泌量が増えることで、動脈硬化や高血圧の予防につながるのです。
「NO (一酸化窒素)」の働きと分泌量を増やす方法については、こちらの記事を参考にして下さい。
このように、野菜を積極的に摂ることで、血管をイキイキと若返らせることが期待できます。是非、毎日の食事で野菜を多く摂るよう心がけてみてはいかがでしょう?